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永遠に様式化された絶叫型のソウルシンガー、そして心を揺さぶるバラードシンガーでもあるOtis Reddingは、そのキャリアの絶頂期にこの世を去った。コアな黒人ファンばかりか、白人の若者をも引きつけた彼は、生前はもちろん、死してなお、サザンソウルに多大な影響を及ぼす。

''41年9月8日、ジョージア州ドーソン生まれ。当初はよくあるLittle Richardのコピー(''60年“Shout Bamalama”)だったが、初ヒット“These Arms Of Mine”は控え目なバラード。

Reddingはメンフィスを根拠にするStaxのスタジオバンド(Booker T.& The MGs)をバックに、聴衆を熱狂の渦に巻き込むナンバー(“I Can''t Turn You Loose”“Respect”)と、ドラマティックに歌いあげるメロウな曲(“I''ve Been Loving You Too Long”“Try A Little Tenderness”)の両方を自在にこなした。

''67年の『Live In Europe』は、そうした彼の魅力を余すところなく伝えるアルバムだ。ReddingはSam Cooke(“Shake”)やRolling Stones(“Satisfaction”)をカヴァーし、Carla Thomasとデュエット(“Tramp”)し、またソングライター/プロデューサーとしてArthur Conleyの“Sweet Soul Music”を手がけるなどして、次々にヒットを飛ばす。さらに、Aretha Franklinによる彼のカヴァー曲“Respect”がヒットしたことで、Reddingの人気はいや増した。

''67年のMonterey Pop FestivalにおけるReddingのパフォーマンス(映画『Monterey Pop』に記録されている)に唖然としたヒッピーたちは、同年12月、彼がウィスコンシンの飛行機事故で死亡したというニュースに再び衝撃を受けた。憂いに沈んだ哀切な“(Sittin'' On)The Dock Of The Bay”は死後のスマッシュヒットである。レイドバックしたフォークと素朴なソウルを融合させたこの曲は、ソングライターReddingの新たな旅立ちだったが、彼の次の作品を耳にすることは永久かなわなくなった。それを埋め合わせるかのように、その後、Etta James(“Security”)からBlack Crowes(“Hard To Handle”)に至るまで、さまざまなアーティストが、Reddingのすぐれたマテリアルをカヴァーヒットさせている。

''89年、彼はRock And Roll Hall Of Fame(ロックの殿堂)に迎え入れられた。