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本名・今川盛揮
(いまがわ・せいき)
1947(昭和22)年2月5日生まれ、鹿児島県谷山市(現鹿児島市)出身。
1964(昭和39)年2月、新生クラウンレコードの新人専属歌手第1号としてシングルレコード「君だけを」でデビュー。「チャペルに続く白い道」、「星空のあいつ」とたて続けに大ヒットを飛ばし、4作目の「17才のこの胸に」によって同年の日本レコード大賞新人賞を都はるみとともに受賞する。

翌1965(昭和40)年、亡き兄をしのんだ「涙をありがとう」、日本の歌謡歌手として初めてといわれるビート歌謡曲「恋人ならば」、 「星娘」、「この虹の消えるときにも」などがヒット。1966(昭和41)年も勢いはそのまま続き、後年の代名詞となった「星のフラメンコ」や「西銀座五番街」、初めての自作曲「傷だらけの天使」などをリリース。いずれも大ヒットした。

デビューの年に開催された東京オリンピックを契機にするカラーテレビの普及と軌を一にし、日本が初めて生んだアイドルスターの一人となった。1960(昭和35)年デビューの橋幸夫、1963(昭和38)年デビューの舟木一夫に西郷を加えた3人を、日本歌謡界の「御三家」と呼んだ。また、演歌の橋、学園青春歌謡の舟木に対し、西郷は「リズムとビートの申し子」ともいわれ、その後のグループサウンズブーム、新御三家(西城秀樹、野口五郎、郷ひろみ)出現への布石を敷いた。

1970(昭和45)年、曲中に大胆なシャウトを盛り込んだ「真夏のあらし」を発売。続く「情熱」もヒットし、大人のシンガーとして認知された。1971(昭和46)年2月には、越路吹雪以外の、歌謡歌手としては初めて日生劇場へのロングラン公演を果たし、大成功を収めた。

1973(昭和48)年10月に放映を開始した関西テレビ系ドラマ「どてらい男(やつ)」(花登筐原作・脚本)で主演。高視聴率を記録し、俳優・西郷輝彦への大きなステップを作った。同ドラマは、以後、 1977(昭和52)年3月までの4年間、181回を放映するに至った。これと並行して1975(昭和50)年11月からは、TBS系ドラマ「江戸を斬る」で主演。時代劇俳優としての足場を築く。

1987(昭和62)年のNHK大河ドラマ「独眼竜正宗」では主役である正宗(渡辺謙)の側近・片倉小十郎役を好演。平均視聴率は40%近くに上った。さらに「暖簾」(1979年)、「孤愁の岸」(1985年)、「屋根の上のヴァイオリン弾き」(1986年)、「年上の女」(2004年)など数多くの舞台に出演し、帝国劇場、御園座、飛天といった劇場に進出した。

俳優を中心とした活動をスタートさせた後も、「Act. I」(1976年)、 「ロード・ショウ」(1980年)、 「Souther」(1983年)、「Twilight Time」(1984年) ――の4枚のオリジナルアルバムを制作。そのほ とんどで作詞・作曲・アレンジなどを手がけている。

2005(平成17)年には「わかば」でNHK朝のドラマに初めて出演する一方、2006(平成18)年9月、三谷幸喜脚本の舞台「アパッチ砦の攻防・戸惑いの日曜日」に出演、東京、名古屋、大阪で開く。10月には京都・四条南座で33年ぶりに「どてらい男」の舞台化に挑む。

デビュー以来、レコード・CDで発表した楽曲数は350曲以上、ドラマ出演は100シリーズ以上で延べ250作、映画出演30作に及ぶ。

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