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アメリカはテキサス州ヒューストンを本拠地とするMAIN LINE RIDERSは、ファンがコンサートを見に行った後、汗をかいたまま会場の周辺に残り、終わったばかりのライヴについて笑顔で話す - そんなバンドだ。MAIN LINE RIDERSのライヴを見れば、目覚ましく特別ななにかを発見したような、全世界が気付く前に“秘密を知った”ような、そんな気分になれるはずだ。

バンドは2006年初頭、ギタリストのクリフィーによって結成される。90年代初頭、The Ramonesに多大な影響を受けたクリスチャン・パンク・バンド、The Huntingtonsを結成した彼は(当時はRamonesよろしくクリフィー・ハンチントンと名乗っていた)、2001年まで同バンドで活動、多くのアルバムをリリースした他、アメリカ各地やヨーロッパなどをツアーして回った。また、このバンドは二度にわたり、ジョーイ・ラモーンその人のバッキング・バンドを務める機会を与えられた。その後、New York Dollsタイプのバンド、The Stivsを結成、2006年まで活動を続ける。一方で2005年には『Cornerstone Festival』で行われたThe Huntingtonsのフェアウェル・ショウにも参加した。

MAIN LINE RIDERSを結成するにあたり、クリフィーはまずThe Huntingtonsで一緒に活動していたギタリスト、ブラックウェイ(The Huntingtonsではジョニー・ハンチントンと名乗る)に声をかけると、続いて以前からの知己、ドラマーのジョショとベーシストのマイケルに連絡を取る。その後、シンガーのマイキー・メイヘムから連絡を受ける。以前、別のバンドで活動していた頃からクリフィーのことを知っていた彼は、新たなバンド結成の話を聞きつけ、加わりたいと考えたのだ。

こうしてラインナップも完成し、約2ヶ月にわたってリハーサルを重ね、ソングライティングを行なっていたバンドだったが、マイケルが家庭の事情で脱退せざるを得なくなり、ブラックウェイの知り合いで、And We Dancedという東海岸のハードコア・バンドに在籍していたPJが後任として加入する。ちょうど同バンドが解散していたため、PJにとってもタイミングがよく、参加が決定したのだった。

その後、更に数ヶ月にわたってリハーサルとソングライティングを行ったバンドは、マイキーの親友にして元バンドメイトで、今はレコーディング・エンジニアとして名をあげていたカレブ・ケイターに連絡を取る。イースト・コーストの著名なスタジオOmegaでPOPS、ブルーズ、カントリーなどのレコーディングに関わってきた彼は、いつかロックン・ロールのレコーディングを行うことを夢見ていた。こうして2007年3月、カレブのプロデュースのもと、デビュー・アルバムのレコーディングが行なわれる。

バンドの魅力は少なからずシンガーのマイキー・メイヘムによっている。彼のヴォーカルはアティテュードと自信を兼ね備え、バンドの音楽の強烈さに見事にマッチしているだけでなく、彼らの計り知れないポテンシャルを形にしているどころか、ときに超過してさえもいる。また、ヘヴィでハーモニックなギター・リフと、「Throwin' Bones」に代表されるギター・ソロも聴きどころだ。

AC/DC、Hanoi Rocks、Guns N' Roses、Skid Rowといったバンドに影響を受け、アンセム的なフックを持ち、叫び声とアティテュードを巧妙にミックスさせた楽曲で満たされたこのアルバムを引っ提げたバンドは、80年代後半のサンセット・ストリップを引き継ぐかのような雰囲気を漂わせつつも、今日のハード・ロック・バンドのファンにもアピールする魅力を持っている。アルバム「Shot In The Dark」は、2008年5月、SPIRITUAL BEASTよりリリースされた。