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「まさにスターの誕生である。まだ19歳なのに既にオーストラリアのトップ・ギタリストの一人だ。」と唸るのはピーター・ノーブル。20年以上の歴史を誇り、世界中からの名だたるルーツ・ミュージックのアーティストをオーストラリアに呼び、地元の多くのミュージシャンを育てあげてきた<バイロン・ベイ・ブルース&ルーツ・フェスティヴァル>の主催者だ。

2009年の春、そんな素晴らしい評価を得たキム・チャーチルは同フェスに一枠だけ設けられているオーディション形式の勝ち取り枠を見事優勝。凄まじい競争を勝ち抜いただけに、客の反応は抜群で、2010年には早い段階からブッキングをされ、更なる盛り上がりを見せた。もうこの時点で彼はジョン・バトラー・トリオ、ベン・ハーパー、ジャック・ジョンソンやマイケル・フランティなどと同じフェスに出演していることになる。それ以外にもこの一年だけで、このキム・チャーチルは最大フェスの一つ、<ウッドフォード>にも呼ばれ、国の最優秀若手フォーク・アーティストにも選ばれている。大手ギター・メーカーのコール・クラークにもスポンサーを受け、同じく世界中に愛用者がいる弦メーカーのダダリオが主催するコンテストでも優勝。ルーツ・ミュージック大国として知られるオーストラリアの次なる新星という地位を確固たるものにしている。

そんなキム・チャーチル。いかにしてこんな話題を呼んでいるのか。まず、19歳という若さに驚きがいってしまうが、音楽的な経歴は実は長い。10年以上ものクラシック音楽のしっかりとしたトレーニングを受けるほか、アコースティック・ギターを握ってからは既に14年が経っているというのだから、技術は確か。大好きなブルースとフォークを土台にし、ボブ・ディランなどからも多大なる影響を受けるなど、耳馴染みの良いシンプルなメロディーとピュアな歌声にも聴き応えがある。そして何といってもこの独創的なスタイルだ。ほとんどが本人自ら開発したテクニックというが、ネックの持ち方も逆さだったり、両手でボディーをタッピングし打楽器のように叩いたり、タッピングも速弾きのフレージングも自由自在に混ぜていく。そしてなおこのグルーヴを生み出しているのだから凄い。