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父はジャズのサックス・プレイヤー。つまり音楽がごく当然のものとして満ちている環境の中で、Tinaは育った。そんな彼女がプロのシンガーとして最初にリリースしたのは、'98年11月発表のアナログ盤「There Music Be An Angel」。7,000枚プレスされた同作は、即日完売。以後も3枚のアナログを作り、いずれも即完売している。

一方で、CDは'99年4月リリースの「I 'll be there」が1作目。アルバムのほうは同年11月発表の『Colorado』が1stで、これはオリコン初登場1位を獲得している。

限定のアナログ盤と、CDでのメジャーな展開。このユニークなスタイルでの活動が3年目を迎えた今、Tinaは“Luv Tina(ラヴ・ティナ)”という名義を用意した。

「ここへきて私を支えてくれるスタッフ――サウンド関係、デザイナー、スタイリスト、メイクさんたちがひとつのチームのような感じになってきたんですね。そんなスタッフへの感謝と、私に向けられた愛をLuv Tinaというプロジェクト名に託してみたんです」

ちなみに“Luv”とは、アメリカの黒人たちが“Love”と書く代わりに使う表記。そしてTina自身、以前からサインする際には“Love Tina”と書いていたそうだ。そんないくつかの伏線を経てのニュー・ネーム、Luv Tina。2001年5月30日リリースの“トリプル・Aサイド・シングル”「Naked Heart/Baby Blue/To Feel The FIRE」は、この新たな名前で発表される初めてのCDでもある。