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ウエスト・ロンドンで活動するサキソフォニスト。
ジャズ・ミュージシャンの父を持ち、ジョン・コルトレイン、マイルス・デイヴィスなどのレコードを幼い頃から耳にしており、ジャズの世界に入りだしたのも自然の成りいきだった。

若干19歳で故郷ニュージーランドを離れ、ニューヨークへと移り住み、マイルスの作品にも参加していたジョージ・コールマンと活動を共にする。母国とニューヨークを行き来しながらライヴやレコーディング活動を行なう中、’93年にトーキン・ラウドのオーナーでもあるジャイルス・ピーターソンが、ニュージーランドでのギグが見にきていた。それが運命的な出会いとなり、ネイサンはメジャー契約を交わすこととなる。’94年にPolygramからデビュー・アルバム『Shift Left』をリリース。この作品が母国でゴールド・ディスク級のセールスを記録し、’96年にはジャズの名門レーベルVerveより同じアルバムが再リリースされることとなった。

その後、ロンドンへ移住。もともとクラブミュージックなど、いろんなジャンルの音楽を聴いていたネイサンは、’96年にはDrum ’n’ Bass界の重鎮レーベル、メタル・ヘッズよりサイクロン名義(Drum ’n’ Bass界のクリエイター、Aサイズとのプロジェクト)でシングル「Melt」をリリース。この曲が成功し、クラブ・ミュージック・シーンからも大きな注目を浴びる。その後、UKディープ・ハウスの旗手、フィル・アッシャーとの出会いから4ヒーロー、IGカルチャーらウエスト・ロンドンのクリエイター達と交流を深め、’01年、事実上2ndアルバムに当たる『Sound Travels』をリリースすることとなった。この作品はクラブ・ミュージックとジャズとのクロスオーバー・ミュージック。どちらの側面からみても流麗で洗礼された作品に仕上がっている。