KAYO、POLYSICSカヨがソロ・デビュー! 3/3

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──次に「僕たちの時間」についてお聞きしたいのですが、作詞・作曲はPOLYSICSでの活動も通して初めてですか?

KAYO:初めてなんですよ。ポリでは詩を書いたことがあったんですけど、ちゃんと曲まで書いたのは初めてですね。

──これはどんな気持ちを歌ったものなんですか?

KAYO:この曲を作るときに、初めてなんで力が入っちゃって、最初、詩も曲も浮かんでこなかったんですよ。“どうしよう?”って思って、いろんな人にアドバイス受けたり、ハヤシ君に電話で聞いたりして、何曲かはできたんだけど、なんか違うなあって。そういうとき仲のいい友達数人と遊んだんですね。そのとき楽しいなあって、その子たちといるとバカになれるっていうか、構えなくていいし。ふと、そのときのことを思ったら詩もメロディもすーっと出てきて書けたんですよ。“もう、これしかない!”って感じだったんですよね。

──次の「ミドリポップで」なんですけど、これは割とPOLYSICSっぽいというか。

KAYO:“ハヤシ君”って感じで(笑)。一番ポリに近いというか、ハヤシ君が書いてるんで当然なんですけど。彼はアイドルが大好きで、これは“'80年代ポップ・アイドルの究極の歌”って彼が豪語しています。

──“ミドリポップ”って何ですか?

KAYO:教えてくれないんですよ(笑)。歌う直前まで“これどんな意味なのー?”とか聞いてたんですけど、“教えない”って。“いいから歌って。かわいく、元気よく歌って。アイドルっぽく”って(笑)。彼の中で過去最高にポップな曲らしいです。

──「さらばシベリア鉄道」はアレンジも面白い感じですね。

KAYO:ハヤシ君がヒューっと北風の感じを出したり。大滝さんの曲なんですけど、一応カヴァーをやるにあたって、松本さんが詩を書いてる曲をやろうってことで選んだんですね。太田裕美さんが歌ってたんですけど、太田さんの曲はあたしは自分でも聴いたりしていたんですよ。

──夏の曲が2つ続いて冬の曲で終わるという構成は季節感を意識したんですか?

KAYO:季節感を意識して曲を選んだわけではないんです。もともと去年の冬に発売予定だったんですよ。でも、細野さんがSKETCH SHOWで忙しかったり、POLYSICSもツアーでアメリカに行ったりでなかなか進まなくって。“やっと出せる”っていう気持ちです(笑)。

──アルバム全体を振り返ってみてどうでしょうか?

KAYO:気づけばいろんな曲が入ったなぁって。バラエティ感を出そうとかは全然考えてはなかったんですけど。ただ、“きっとハヤシ君はこういうポップな曲を書くだろうなぁ”とか。「夏なんです」「シベリア鉄道」が入るのは決まっていたので自分の曲はさわやかにしようとは考えましたね。

──タイミング的にPOLYSICSのベスト盤発売とそれを記念した7daysライヴの直後でのソロ・デビューとなるわけですが、POLYSICSの活動への自分の中での節目みたいなものはあったのですか?

KAYO:いえ、偶然なんですよ。初めにこの話があったのが去年の5月ぐらいで、結構前なんですよ。その後に(POLYSICSの)ベストの話も出たんですね。たまたま偶然重なっただけなんです。すごく周りの人に、親しいバンド友達とかからも“解散するの?”とか電話来たりして、“しないよー”って(笑)。

──資料には“トーキョー・リアル・ガーリー”ってあるんですけど、ガーリーっていうのは、今回、結構意識したんですか?

KAYO:ガーリーかなぁ(笑)。それは分かんないけど、似たようなことならポリでやればいいってのはありましたね。今回みたいな方向も好きなので。

──ガーリーといえば、POLYSICSからは私服のファッションとか想像つかないですよね。

KAYO:ツナギですからね(笑)。目も隠してるし、無表情だし。ポリだけしか知らない人はびっくりしますよね、きっと。そのビックリ感も楽しんでもらえればと。

──フォト満載のブックレットが付属ということですが。素顔は初解禁?

KAYO:そうですね、ポリでは基本的に出さないので。ファンでも出待ちの子ぐらいしか見たことないと思いますよ。普通の人が普通にデビューしたら顔は出ますもんね(笑)

──今後ソロ・アーティスト、KAYOとしてやっていきたいことはありますか?

KAYO:もっと自分でも曲を書いてみたいというのもありますし、ほかにいろんな人とやってみたいなっていう願望もあるし。ポリももちろんちゃんとやっていきたいんですけど、ソロでもやっていきたいなって。

──POLYSICSでの体験が今回のアルバムに活かされている面はあるんでしょうか?

KAYO:そうですね。ポリをやっていたからこそ、こういうことをやりたいと思ったというのもあります。ポリを始めてからテクノからフォークまでいろんな音楽を聴き始めたし、いろんなことを知りました。

──逆に今回のソロの経験がPOLYSICSに活かされるということも?

KAYO:POLYSICSの曲作りはハヤシ君がベースを作ってきて、みんなでアレンジをしていくことが多いんです。昔はハヤシ君中心だったのが、最近は結構みんなで作ってるんですね。そういうときにソロでの経験をうまく活かせればいいと思います。

取材・文●末吉靖永

 
 
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