新人最大の実力派、ザ・マジック・ナンバーズ 古き良きオールド・テイストでフジを癒す

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──いやあ、本当に素晴らしいショウでした! 今年のフジで屈指の出来でしたよ!

ロミオ・ストッダート(Vo&G):ありがとう!

──聞いた話によると、今回のショウには満足してなかったんですって?

ロミオ:そうなんだ。機材の方がちょっとトラブって、音が悪かったんだけど。

ミシェル・ストッダート(B):でも、オーディエンスの反応がすごく良くて、それにすごく助けられたの。はじめてのライヴだったのに、あんなに反応が良いなんて予想もしなかった。

ショーン・ギャノン(Dr):日本のファンは本当にグレイトだよ。

──あなたたちの曲はすごく、じんわりとゆったりしてるから、見ている人は癒されたんだと思いますよ。

ロミオ:そんな風に言われるとうれしいな。本当にありがとう。

──あなたたちは結成当時から今のような音楽をやってたんですか?

ロミオ:そうだね。でも、これは何かを意図してスタートさせたわけじゃなくて、やっていくうちに偶然そうなったんだ。僕とミッシェルがやっているところに、ショーンが入ってアンジェラが入って来て……。

──じゃあ、あなたたちの自慢のヴォーカル・ハーモニーも偶然できたと。

ロミオ:まさにそうだね。たまたま女性メンバーが歌えたから結果そうなっただけだね。

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『ザ・マジック・ナンバーズ』

TOCP-66378 ¥2,548(tax in)
東芝EMI
──音楽的にはどういったものを?

ロミオ:本当にいろいろだよ。ビーチ・ボーイズやビートルズにバーズあたりは好きだし。

ショーン:ジョニー・キャッシュもね。

──あっ、カントリーの影響はすごくあると思ってたんですよ。あなたたちのハーモニーに。あなたたちはよくメディアからは’60年代のソフト・ロックっぽいイメージで語られがちじゃないですか。

アンジェラ・ギャノン(Vo):“21世紀のママス&パパス”とかね。ウンザリしちゃうわ(苦笑)。

──でも僕、それ違うと思うんですよ。

ショーン:おっ、本当にそう言ってくれるのかい!

ロミオ:ああ、それはうれしいなあ。わかってくれる人もいるもんだなあ(と、その場で握手をしてもらう)。

──僕はあなたたちの曲に特にソウルと古き良きカントリーのテイストを感じるんですよ。

ロミオ:ソウルだって大好きだよ。カーティス・メイフィールドにアル・グリーン、スタックスにモータウン。とにかく大好きだよ。

──わかりますよ。アルバムの中の「Love’s A Game」(オアシスのノエルも「最高のソウル・バラードと激賞)なんてアイズレー・ブラザーズの黄金期(70’s)の曲みたいだし。

ロミオ:うれしいな(笑)。あれは僕たちもすごく気に入ってる曲でね。確かにあの曲ではソウルをかなり意識してるのは確かだ。あと、古いカントリーということはものすごく意識してるよ。僕とアンジェラの男女ハーモニー、あれはグラム・パーソンズ(カントリー・ロックの伝説のパイオニア)がエミルー・ハリス(オルタナ・カントリーの大御所女性アーティスト)を70年代に発掘した頃のデュエット作みたいな、ああいう透明感のある声が表現出来ればいいなあ、なんて思ってやってるんだ。

──まさに!『グリーヴィアス・エンジェル』(グラム・パーソンズ1973年の名作)とかあの辺りのですね。それにしても、本当に筋金入りの音楽マニアですね。

ロミオ:僕たち4人は本当に音楽が好きでたまらないんだ。その思いが音楽には込められているんだよ。日本にいる間もさ、カラオケですごく楽しんでさ(笑)。

──へえ~、何を歌ったんですか(笑)?

ロミオ:ガンズ&ローゼズの「スウィート・チャイルド・オブ・マイン」だよ(笑)。

──へえ~(笑)、想像できないなあ。でも聴いてみたかったなあ、それ。

アンジェラ:私を筆頭にして、私たちはガンズの大ファンでもあるのよ。カバーもそのうちどこかで聴けるかもよ。

取材・文●沢田太陽


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