【ロフト2周年】思いきり楽しませながらも勉強になるっ! JUSTA MAGAZINE NIGHT in LOFT

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思いきり楽しませながらも勉強になるっ!

多彩な音楽のミックス・マーケットを開いてくれた


2001.04.23(mon)
TONIGHT ARTISTS

【LIVE】
PEZ STOMP
RUB-A-DUB MARKET
Rocking Time

BLUE BEAT PLAYERS

【DJ】
JUSTA RECORD CREW



▲フライヤー
東京スカパラダイスオ-ケストラのメンバ-らが主催している“JUSTA RECORD"。この“JUSTA RECORD"の活動の範疇はとても幅広く、東京スカパラダイスオ-ケストラを筆頭に、彼らと所縁所以(ゆかりゆえん)のあるバンドたちのCDやアナログ盤、コンピ作をリリ-スするだけに止まらず、Tシャツなどの様々なグッズ販売やイベントの開催、『JUSTA MAGAZINE』なる雑誌まで制作…と、多岐に及んでいる。今回のイベントは、その『JUSTA MAGAZINE』を主軸に据えた、<JUSTA MAGAZINE NITE 2> として開催された。

さすが、“SKAをテ-マにした雑誌を制作しているだけのことはある”と言えば正しいだろうか。実は今回のイベントの大きな趣旨は、“ル-ツ・オブ・スカ”。引いては、“ル-ツ・オブ・レゲエ”という所にあった。

DJ SASAの、スカ、ヒップホップ、スカコア等が入り交じったDJ TIME からスタ-トしたこの日のイベント。その1番手に登場したのは、東京スカパラダイスオ-ケストラをミディアム・サイズへ凝縮したようなと言えば良いだろうか、女性ヴォ-カルをメインに据えた、オリエンタルな香りを漂よわせつつも理屈抜きに楽しめるスカコア/ソウルスカな魅力をふんだんに取り入れた、PEZ STOMP。その、ノリ良く軽快なビ-ト・スタイルに、最初からいい感じで踊りまくっていく姿が、場内中のあちこちで見受けられる。メンバ-自身も、けっこうリラックスした表情で、ご機嫌なスカコア系ナンバ-を連発し、最初から場内じゅうを心地よい空気へ導いてくれてたのが、嬉しかった。6月にはマキシ盤をSCHOOL BUS RECORDSから出すらしいので、この楽しさは要チェックかも知れないぞ。

再び始まったDJ TIME に続き登場したのは、DJ&3 MC という編成でダンスホ-ルレゲエ・スタイルを披露してくれたRUB-A-DUB MARKET。心地よいウネリを作り出すダブ/レゲエのリズムに合わせ、3人のMCが軽妙かつシニカルなスキルを、客席へ向けガンガンに飛ばしていく。彼らの泡殻飛ばしながら突き刺してくる言葉の数々が、メッチャ刺激的。それこそ放送禁止スレスレ(もしくは×かも)のリリックが、ク-ルなビ-トの上で、これでもかとばかりに舞い踊っていく。さらに終盤では、女性シンガ-のHIYORIを迎え、男女絡みまくったダンスホ-ルレゲエも披露。渋めな味を出しながらも、かなり本格的なノリを見せてくれた彼ら。RUB-A-DUB MARKETに会いたい奴は、毎週日曜日に表参道のMIXで彼ら主催のパ-ティが開催されているから、そこへ足を運んで欲しい。

今度は、タ-ンテ-ブルの音に合わせスキルしていくスタイルでのDJ PLAY がスタ-ト。そして3番手に登場したのは、ロックステディ・バンドのRocking Time。バンドが醸し出すロックステディの軽快なリズムが、聴き手の感情をやたら心地よくウネらせるもんだから、も~理屈抜きにメッチャ気持ち良く身体が揺れてしまう。とにかく演奏がしっかりしているぶん、安心して心を跳ねさせるそのビ-トへ、ただただ身体を委ねていけば…たったそれだけで、素敵な快楽の一時を味わえてしまえる…。これはいいバンドを見つけたと、思わず嬉しい収穫をした気分だった。

そして大トリへ突入する前に、最後のDJ TIMEとして登場したのが、東京スカパラダイスオ-ケストラの川上つよし。またSUB STAGEでは、ホ-ンとピアノというデュオ・スタイルでのR&B/ジャズ・セッション演奏が繰り広げられていた。たった2人にも関わらず、自由奔放に音を飛び交わせていくジャジ-なアドリブ・プレイの数々は、本当に気持ち良かった。なにせ1曲演奏が終わるたびに、大きな歓声と拍手が、自然と湧き起こっていたほどだもの。

そんなSUB STAGE での熱狂の幕が閉じ、川上つよしのDJがいい感じで盛り上がっていく中で登場したのが、ブル-ビ-ト・サウンドを主軸に据えた演奏を披露してくれるBLUE BEAT PLAYERS の登場だ。彼らお得意のブル-ビ-トからハ-ドスカまで、次々多彩な表情をぶつけながら、満員の客席を思いきりゴキゲンなダンスホ-ルへと変えていく。なにせ中には、興奮しきってダイヴし出す奴が出てきたほど。まさに、ビ-トが魂の恍惚を導き出していくと言えば良いのだろうか。そのハイプなスカ/ブル-ビ-トを生み出す演奏には、時の流れが止まり、気持ちいい快楽を得られたような…そんな、マジに心地よい昇天気分を充分に味わえたライヴだった。

彼らの最新3rdアルバム『EASTERN LEO』。また、BLUE BEAT PLAYERSも1曲参加した、彼らプロデュ-スによる極東初のブル-ビ-ト・コンピレ-ション盤『mo'fown beat』も、機会があったら是非耳にして欲しい。絶対に聴いて、買って損のない作品だということは断言しておこう。

スカと非常に近しい関係にあるレゲエ/ロックステディ/ブル-ビ-ト……果てはスカコアやダンスホ-ルレゲエ、R&B、ジャズなどなど、スカという大きな括りをキ-ワ-ドに、多彩な音楽のミックス・マ-ケットを開いてくれた<JUST MAGAZINE NITE 2>。思いきり楽しませながらも勉強になる、そんな冴えた技がJUSTA らしいところだね。

文●長澤智典

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