Every Little Thing、人の温かさとアコースティック・サウンドに包まれた6thアルバム『commonplace』新作インタヴュー PART1

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Every Little Thing、人の温かさとアコースティック・サウンドに包まれた
6thアルバム『commonplace』新作インタヴュー PART1

Every Little Thingが6thアルバム『commonplace』を3/10リリースした。
アルバムでは全体的にアコースティック・ギターがフィーチャーされ、
また“プチしあわせ”が裏テーマだった『Many Pieces』の方向性はより深化され、
人間の温かさや信頼といったエレメントがアルバム全体に漂っている。
そんなニュー・アルバムについて、持田香織と伊藤一朗の2人に話を訊いた。

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伊藤一朗「“ここはこうすればいい”という方向性の部分は割と見えやすかったですね」

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最新アルバム


『commonplace』

2004年3月10日発売
avex trax

通常盤
AVCD-17440 3,059(tax in)



初回盤
AVCD-17439/B 3,900(tax in)
初回限定DVD付きピクチャーブック仕様。ジャケット撮影の模様や2003年クリスマスに行なわれたアコースティック・ライヴのライヴ映像などを収録。

1. ソラアイ
2. ファンダメンタル・ラブ
3. water(s)
4. しあわせの風景
5. country road
6. 一日の始まりに
7. life cycle
8. うらうらら
9. また あした
10. Interluido~Meridiana
11. 五月雨


ELTのスイーツが登場?
6thアルバム「commonplace」のリリースに合わせ、収録曲それぞれがオリジナル・デザートとなって販売されます(期間限定)。詳細はこちら

オフィシャル・サイト
every little thing オフィシャルサイト
http://www.avexnet.or.jp/elt/

──当初思い描いていたアルバム像はありますか?

伊藤一朗(G):確実な青写真というのはなかったですね。いつも、やってるうちに方向性が見えてくるというパターンが多いんですよ。

──そういった中で歌詞を書くときには、そのとき、そのときの心情が反映されることが多いのですか?

持田香織(Vo)ELTは元々テーマを決めて曲を作っていくというよりも、よりいい曲を集めて、聴きやすいようにやってきたんです。打ち合わせをして“今度のアルバムはこうしよう”ということも特になく。ただ今回のアルバムに関して言うと、そうして自然にやってきた中でも、人の優しさ、血の通う温かさを大事にしていました。平凡の中にある、すごく小さな幸せを。(2003年『Many Pieces』の)ツアーも“プチしあわせ”を裏テーマにやってきたので、そういうのを“大事にしていけたらいいね”って、言葉にしなくとも、お互いの意識の中にあって、それが一つの作品になったかな。だから、過去の自分たちのオリジナル・アルバムに比べたら、一番テーマに基づいてるかも。

──アルバム全体に温かさを感じましたが、逆に信頼感に基づいた愛情のようなものを持田さんが求めていることの表われでもあるのでしょうか?

持田:うーん……求めているのかなぁ?(笑)

──前作『Many Pieces』もそういった温かさや人間同士の信頼を全体的に感じましたが、今作ではさらにそれが押し進められた感じがしました。

持田:欲を出して、もっと、もっと、ということではないと思うんですよね。今ある中で大事にしたい。恋愛であったり、仕事もそうだし、スタッフとの信頼、ファンとの信頼、それらを大切にしていきたいという気持ちは強いですね。

──今回、曲調がかなり多彩で、たとえば「ファンダメンタル・ラブ」と「ソラアイ」では全然違いますよね。そんな中、選曲や曲順はもちろん、アレンジも相当苦労されたのではありませんか?

伊藤:やっぱり11曲、自分で書いた曲もあるし、作曲家が書いた曲もあります。サウンドに関しては、シンセやマニュピュレーターも曲によって違いますし。シングルのときはそれだけに焦点を合わせるからいいんですけど、アルバムだとギターの音色やリズムの感じで、筋を通すというかまとまりがいる。 アレンジの統一感を出す作業は大変だったんですけど、“ここはこうすればいい”という方向性の部分は割と見えやすかったですね。

──書き下ろしの曲の中にいくつか気になるものがあって、とくに伊藤さんが作曲し、英語詞が乗っている「country road」はどういった経緯で生まれたのですか?

伊藤:曲自体はかなり前、5年ぐらい前からあったんですよ。それはリリースうんぬんじゃなくて、アコースティク・ギターと歌だけでやれるチューンが欲しいなって考えて作っていた曲なんですけど。

──ちょっと昔風なアメリカの雰囲気がかっこいいと思いました。

伊藤:泥臭い感じですね。ELTって初期の頃はコンピュータありきの、シンセサイザーのサウンドをストロング・ポイントにやっていたんですけど、今回のアルバムはアコースティック・ギターをかなり使ったので、ちょうどいいのかなって。アルバム収録曲なんで全編英語でもありかなって。シングルだったらちょっと考えちゃうんですけど。

──クレジットを見たら作詞は持田さんで、英語詞は外国人の方がそれを翻訳しているようですね。

持田:最初は自分で普通に日本語で詞を書いたんですけど、その時点で英語にするっていうのは確実じゃなかったんです。日本語で歌ってみて、英語でも歌ってみて、純粋に聴こえのいい方、気持ちのいい方を選んだんですね。そもそもなんで英語という発想があったのかというと、メロディの置き方というか感覚が英語の方がハマリがいいかなって思ったんですよね。

──実際に歌ってみていかがでしたか?

持田:発音は難しかったですけどね。しゃべれないんで(笑)。全部英語詞でやるってことも過去になかったし。(アコースティック・サウンドに関しては)去年の年末にアコースティック・ライヴをクリスマスのイベントの形でやったんですけど、ちゃんと券売もしてやるのは初めてだったんですね。Many Piecesのツアーでも、アコースティック・コーナーを作ったらお客さんにもすごく快く受け入れてもらえたから。それでこういいうのもいいなって。

──今回「country road」以外の曲も、アルバム全体でアコースティック・ギターが多用されていて、それの醸し出す雰囲気も大きいと思います。

伊藤:(昨年の)ツアーでのアコースティック・セッション、(クリスマスの)アコースティック・ライヴの流れもあったんですけど、僕があんまりアコースティック・ギター弾かないもんですから、こんなに持ち歩いているのってここ数年で初めてだったんですよ(笑)。普通のアルバムのレコーディングだと、“必ずこの曲はアコギ使う”って場合以外持って行きませんから。今回は積極的に使おうって感じでしたね。

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