空中で手を動かしてシンセをコントロール、ローランドが仏Enhanciaの指輪型ウェアラブルMIDIコントローラー「Neova」の輸入販売を開始
指に装着して空中で手を動かすことでシンセサイザーなどの音にさまざまな変化をつけられるウェアラブルMIDIコントローラーが日本上陸。ローランドが、フランスの音楽用ハードウェア/ソフトウェアのブランド「Enhancia(エンハンシア)」が展開するウェアラブルMIDIコントローラー「Neova(ネオバ)」を、日本国内で2月13日に販売開始する。
Enhanciaは、2017年にフランスで設立された音楽用ハードウェア/ソフトウェアのブランド。独自のモーション・センシング技術により、障害を持つ子供のために、空中で手を動かすだけでドラム演奏が楽しめるシステムなどの開発を行ってきた。
ローランドとEnhanciaは、音楽に対する強い情熱と、電子楽器の新しい演奏表現を切り開く姿勢において共鳴し、2020年にEnhancia製品をローランドのグローバルな流通網で販売するパートナーシップを締結。今回ローランドが日本国内での販売を開始する「Neova」は、Enhanciaの主要製品だ。
▲電子楽器に接続する「Neova Hub」(下)と、指に装着する「Neova Ring」(上)をペアで使用。
「Neova」は、Enhanciaのモーション・センシング技術をさらに深めることで実現した、より自由で直感的な演奏表現を可能にするMIDIコントローラー。「Neova Hub」を電子楽器に接続、「Neova Ring」を指に装着して、手を傾けたり上下左右に動かす“ジェスチャー”により各種MIDI Control Change操作が可能。たとえば、シンセサイザーでのソロ・フレーズ演奏の際に、左手で鍵盤を弾きながら右手を空中で動かしてサウンドに過激な変化を加えて、観客や視聴者に対して視覚的にも印象的なパフォーマンスを行うことができる。
ジェスチャーは4種類。手を左右に揺らして「ビブラート」(音量や音程を揺らす効果)をかけたり、手を左右に傾けて「ピッチ・ベンド」(音程を滑らかに変化させる効果)が可能。また、指を上下に動かす「ティルト」と、手首を回す「ロール」のジェスチャーには、任意のMIDI Control Changeコードを割り当てて操作できる。専用のパソコン用ソフトウェア(Mac/Windows対応)を使用して、設定の変更や、好みの設定を保存することも可能だ。
▲Neova Ringの指に装着するパーツ(左)は、同梱されている8つのサイズから選んで付け替え可能。Neova HubのMIDI端子はMIDI接続用変換ケーブル(右)が付属する。
▲Neova HubにはMIDI楽器接続用のIN/OUTとパソコン接続用のUSB端子を搭載。上にNeova Ringを置いて充電、フル充電で8時間の使用が可能だ。
セットアップはいたってシンプル。「Neova Hub」とシンセサイザーなどのMIDI対応機器を接続し、「Neova Ring」を指に装着するだけで準備は完了となる。MIDI対応の電子楽器だけでなく、パソコンとUSB接続することで各種DAWのコントローラーとしても使用可能だ。
同製品は2018年、アメリカで開催された世界最大のテクノロジー見本市CESにおいて、「ウェアラブル・カテゴリー」のイノベーション・アワードを受賞している。
製品情報
価格:オープン(市場想定価格 60,000円前後 税込)
発売日:2021年2月13日
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