ギブソン、SGの60周年記念モデルやアーティスト・モデルなど2021年の新製品をNAMMで発表

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ギブソンが、オンラインで開催された世界最大規模の楽器見本市“NAMM Believe in Music”で、2021年度にリリースが予定されている新製品の中から数機種を披露した。


▲昨年のNAMM SHOWのギブソン・ブース

今年のNAMMは、新型コロナウイルスの影響により、アナハイムコンベンションセンターで予定されていたショーをとりやめ、“NAMM Believe in Music”としてオンラインでの開催となった。開催期間の1月18日~22日には出展メーカーが多くの新製品を発表。ギブソンは、「Non-reverse Thunderbird Bass」やナッシュヴィル製ESシリーズ、カスタムショップからは60周年を迎えるSGアニバーサリー・モデルや新たに作られたマーフィー・ラボ、マーカス・キングやピーター・フランプトンらのアーティスト・シグネイチャー・モデルなど新製品を披露した。

■Gibson USA

Gibson USAは、世代を超えた最も影響力のあるギタリストによって演奏されているソリッドボディ・エレクトリックのイノベーター。中でもギブソン・オリジナル・コレクションは、クラシックなデザインとオーセンティックなギブソンの黄金時代を代表するコレクションで、Les Paul Standard 50s、60sを始めとしたギブソンのアイコニックなモデル群がラインアップされている。

そして2021年には、「Non-reverse Thunderbird Bass」が新たにラインナップに加わる。バランスのよいロングスケールの34インチ・セットネックが特徴で、インバーネス・グリーン、スパークリング・バーガンディ、ぺルハム・ブルーの3カラーが用意されている。


▲Non Reverse Thunderbird Bass in Pelham Blue

ギブソン・モダン・コレクションは、1894年に創業者のオーヴィル・ギブソンから始まり、50~60年代にかけてテッド・マッカーティが進化させ継承されたイノベーションを、レベルや音楽ジャンルを問わず、すべてのプレイヤーにもたらす。軽量化されたボディ、Burst BuckerとP90サウンドを切り替えるためのプッシュ/プル機能、左右非対称プロファイルの革新的なスリムテーパー・ネック、ハイフレットへのアクセスを容易にするヒールカットなど、プレイヤーが望む現代的なアップデートが多く取り入れられている。

また、2021年にリリースが予定されているES Made in Nashvilleコレクション(ナッシュヴィル製ESシリーズ)には、「ES-339」「ES-339 Figured」「ES-335 Satin」がラインアップされる。

ギブソンのChief Merchant Officerのセザール・グイキアンはこう述べる。

「1894年にオーヴィル・ギブソンがマンドリン、そしてその後ギターの製造を開始して以来、イノベーションは我々の原動力となってきました。それこそが、“Gibson Lab”(ギブソン・ラボ)を立ち上げた大きな理由で、そこには、Gibson Development Lab、Prototype Lab、Custom Shop Murphy Lab、そして新たなSound Labが含まれます。私たちの全体的な使命は、私たちのこれまでのアイコニックで革新的な過去を大切にしながら、サウンド・ソリューションのテストや開発を推進し、新たな未来へと向かうことです。それは、かつてオーヴィルが掲げた“楽器に関わる全てのものは、そのサウンドに貢献しなければならない”という使命を引き継いでいくということです。私たちは、この事を非常に大切なことと受け止めています。」

2021年には、ザ・ルーツの“キャプテン“・カーク・ダグラスと共に開発された新しい「Kirk Douglas SG」や「Slim Harpo(スリム・ハーポ) ES 330」、さらにジーン・シモンズとギブソンのパートナーシップ “G2”によって誕生したThunderbirdベースやギター・コレクションのリリースが発表されるなど、ギブソンはアーティストとのコラボレーションを拡大している。

スラッシュの「“Victoria” Goldtop Les Paul」は、ギブソン初のアーティストのギター・コレクションとなったスラッシュ・コレクションに新たにラインアップされた。スラッシュ・コレクションには、スラッシュがそのキャリアの中で使用してきた影響力のあるギブソン・ギターを網羅したレスポール4本とJ-45が2本含まれる。


▲Slash “Victoria” Goldtop

■Gibson Custom Shop

サウンド、プレイアビリティ、ルックスの最高峰であるギブソン・カスタムショップは、伝統的工程と最新技術の融合、そして卓越したクラフツマンシップにより、歴史を継承する製品と新たな時代に向けた革新的な製品を生み出している。

ギブソン・カスタムショップ・ヒストリック・コレクションは、ギブソンの歴史に残る50年代、60年代のモデルを、その細部まで当時のまま完全に再現する製品。同コレクションからは、今年60周年を迎えるSGのアニバーサリー・モデル、「60th Anniversary 1961 SG Standard with Sideways Vibrola in Cherry Red VOS」と「60th Anniversary 1961 SG Custom with Sideways Vibrola in Classic White VOS」がリリースされる。

さらにカスタムショップからは、アーティスト・シグネイチャーモデル、「Marcus King(マーカス・キング)1962 ES-345」、「Peter Frampton(ピーター・フランプトン)“Phenix” Les Paul Custom VOS」、「Jerry Cantrell(ジェリー・カントレル)“Wino” Custom」、「Sergio Vallin(メキシコのロックバンドManaのギタリスト、セルヒオ・バジン)1955 Les Paul Bigsby」のリリースも予定している。


▲60th Anniversary 1961 SG Standard in Cherry Red VOS(左)、1961 SG Custom in Classic White VOS(右)

▲Marcus King (マーカス・キング) 1962 ES-345

■The Custom Shop Murphy Lab

カスタムショップ内に新たに作られたマーフィー・ラボでは、マスター・アーティザン、トム・マーフィー率いるチームが、これまでのエイジドのコンセプトを引き継ぎながらも、新たなプロセスとテクニックを採用したリアル・ヴィンテージ・レプリカを製作する。マーフィー・ラボ製品は、ヒストリック・コレクションをベースとして、そこに独自のラッカー処理技術と手仕上げのエイジング・テクニックを取り入れることで、ヴィンテージのルックスとフィーリングを再現する。仕上げには、ウルトラライト、ライト、ヘビー、ウルトラヘビーの4レべルがあり、それらをマーフィー・ラボ・コレクション、カスタム・オーダーの2つのプログラムで提供する。

ギブソンのChief Merchant Officerのセザール・グイキアンはこう述べている。

「ギブソン・カスタムショップは、サウンド、クオリティ、クラフツマンシップのいずれもギブソン・ブランズの頂点となる製品であり、そのギター1本1本に、ギブソンの伝統が息づいています。ギブソン・ラボの一つであるマーフィー・ラボは、エイジドを再定義し、そのプロセスを見直すことで、ヒストリック・コレクションに、真のヴィンテージ・ギブソンのフィーリングをもたらしたのです。マーフィー・ラボ・コレクションには、マスター・アーティザン、トム・マーフィーの、ヴィンテージ・エキスパートとしての知識、エイジング・アーティストとしての比類なきテクニック、ヴィンテージ・ギターの再現にかける熱が込められています。」


▲マーフィー・ラボで製作されたGibson Les Paul。

■Gibson Acoustic

ギブソン・アコースティックのラインナップは昨年再構築されたが、2021年は新たに立ち上げられたアコースティック・カスタムショップより多くのモデルが登場する。ギブソンのChief Merchant Officerのセザール・グイキアンはこう述べる。

「2020年は、私たちが先にエレクトリックギターの製品ラインアップで行ったように、アコースティックギターの製品群のリニューアルを実施しました。私たちはアコースティックギターをオリジナル・コレクションとモダン・コレクションとして再構成しただけでなく、モンタナ州ボーズマンを拠点とするアコースティック・カスタムショップを立ち上げ、さらにその中でヒストリック・コレクションとモダン・コレクションを展開しています。当社のアコースティックギターは、創業から127年間もの間、時代のサウンドを形作ってきましたが、今そのレガシーを活用し、新しい世代のプレイヤーに向けて、新しいアイコニックなギターとして提供していきたいと考えています。」

アコースティック・カスタムショップのヒストリック・コレクションには、「1942 Banner J-45」「1942 Banner Southern Jumbo」「1934 Jumbo」「1936 Advanced Jumbo」「1939 J-55」「1952 J-185」「1957 SJ-200」「1960 Hummingbird」、プリウォーの「SJ-200 Rosewood」などが含まれている。


▲SJ-200 Standard in Wine Red

▲Hummingbird Standard in Vintage Sunburst

ギブソンアコースティック・オリジナルコレクションは、すべてのアコースティックギターのスタンダードとなるコレクション。アイコニックな形状と装飾、ヴィンテージ・スタイルのピックガード、チューナーとブリッジ、伝統的なインレイ、アンティークなフィニッシュなどがオリジナル・コレクションの特徴だ。ギブソンのアイコニックな過去へのオマージュとして、オリジナル・コレクションは、あらゆる世代や音楽ジャンルを超え時代のサウンドを刻んだクラシックなギブソンのアコースティックギターを見事に再現している。

ギブソンアコースティック・モダンコレクションは、現代のプレイヤーの高いニーズに応える革新的なデザインで、クラシックな形状を現代風にアレンジしている。モダンなボイシングを容易に弾きこなせるスリムテーパー・ネック、よりフラットな指板R、高ギア比のチューナー、先進的なピックアップ・システムなどがモダン・コレクションの特徴。モダン・コレクションは、ギブソンの革新的なレガシーを継承しつつ、現代的な機能が加わり、新しい世代のためにサウンドを形作る。

2021年リリース予定のモデルには、「J-45 Standard 12-String」が新たに追加され、さらに「J-45 Standard」のチェリー、「Hummingbird Standard」のヴィンテージサンバースト、「SJ-200」のワイン・レッドやオータム・バーストといった新カラーも登場予定だ。

また、ギブソン・アコースティック・カスタムショップからは、2021年の新モデルとして「SJ-200 Western Classic」、ギブソン・アコースティックのアーティスト・シグネイチャーギターとして、新しい「Orianthi (オリアンティ) SJ-200」、「Tom Petty (トム・ペティ) SJ-200 Wildflower」、「Noel Gallagher (ノエル・ギャラガー) J-150」、「Slash Collection J-45」などを予定している。


▲J-45 Standard 12-String in Vintage Sunburst

▲J-45 Standard in Cherry

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