『My Fair Melodies 2』 2004年2月18日発売 GNCZ-1001 \2,310(tax in)
1. Satisfaction (The Rolling Stones) 2. Get It On (T-Rex) 3. Sunday Morning (Velved Underground) 4. 名前のない馬 feat.エマーソン北村 (AMERICA) 5. Jump (Van Halen) 6. 高校教師 (POLICE) 7. ラビン・ユー・ベイビー (KISS) 8. Little Wing-Album Version- (Jimi Hendrix) 9. Satisfaction(Can't No SatisfactionDub)
| ――意外な楽曲ばかりですが、選曲の基準は?
市川裕一(コンポーズ&アレンジ/以下、市川):最初のカヴァー・アルバム(『My Fair Melodies』/'02年2月リリース)とは違った視点でっていうことで、意外なことをやろうと。それで、インディゴから一番遠いロックということで。しかもカヴァーって原曲がわからないと面白くないから、誰でも知ってる超有名なロックの名曲を。で、まず何をやろうか?ってなったときに、ジミヘンが挙がって。あの凶悪な世界っていうか、飛んじゃってる世界(笑)。
田岡美樹(Vo/以下、田岡):前に出てるシングル「I Do!」のカップリングで「LittleWing」をやったんですけど、その頃にはまだ全曲のラインナップが決まってなくて。それから“これならいけるんじゃない?”みたいな感じで、やりながら曲を選んでいった感じですね。
――難しかった曲はありますか?
田岡:「Sunday Morning」…あ、「高校教師」かなぁ。
市川:「Sunday Morning」かな。リズムだけで音程がない部分が多いんですよ。それをどう解釈するんだ?っていうところで。リズムをとるのかメロディをとるのか…で、ちょっと作らせてもらったんですけど(笑)。
田岡:三拍子になっててね。
市川:今回のカヴァーは、ぜひ原曲と聴き比べてほしいですよね。とくに「Jump」とか。
――最初、「Jump」だって気がつきませんでした。
田岡:ほんとにねぇ。(インディゴの)オリジナル?みたいな(笑)。
市川:ロックファンを裏切る感じで。「Satisfaction」を軽い感じにしてみたりとか(笑)、「GetIt On」を重たいR&Bにしたりとか。
田岡:歌い手よりは、バックトラックを作る市川さんのほうが、すごい大変だったでしょうね(笑)。オリジナルを作るときよりもプレッシャーがあるというか。名曲なだけにね。
市川:ネタ探しが大変なんですよ。これは「Get ItOn」に使ったから他の曲では使えない、とか。料理みたいなもんで、違うメニューを作らなきゃいけない。献立を考えていく感じでしたよ(笑)。
――それはオリジナル・アルバムを作るときとは違う感覚ですか?
市川:違いますねぇ。ただ、外しちゃいけないのはベーシックなところで。インディゴの音ということで、次に繋げる、次のオリジナル・アルバムに活かせる、そういう要素を出そうかなぁと思ってて。
田岡:『GLIDER』('03年9月リリース・アルバム)でできなかったことを、これで実験的にやってみて、次のアルバム作りに入ってるんですよ。
市川:このカヴァーで実験させてもらいながら作って。7月に出るアルバムにも反映されてる部分もあると思います。
取材・文●望木綾子 |