高値チケットのため!? サマーツアーの売り上げ伸び悩む

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音楽ファンの夏の楽しみの1つといえば、大規模野外コンサートで好きな音楽を存分に楽しむことだろう。昨年、アメリカのコンサートチケットセールスは、前年比19%アップの25億ドルを売り上げ(業界誌Pollstar調べ)、CDセールスが低迷する中、唯一の活気を見せた。

しかし、ここに来て毎年恒例のオズフェスト(オジー・オズボーン主催)を初め、昨年6年ぶりに再開されたロラパルーザ(モリッシー、ソニック・ユース、ピクシーズ等参加)、フリートウッド・マック(昨年ツアー売上6400万ドル)のチケット売り上げが相当冷え込んでいると、6月21日付けRollingStone.comが伝えている。

今夏、成功を収めているツアーといえば、プリンスやマドンナといった大御所たちのものと、アラニス・モリセット/ベアネイキッド・レディース、ノー・ダウト/ブリンク182といった、低予算のジョイントツアーだ。また夏フェス系では、ボナルーが3日間で9万枚のチケットを売り上げているが、その他は軒並み売れ残っているという。

コンサートプロモータたちが考える“寒い夏”の主な原因は、まず、たくさんの人がプリンスやマドンナのコンサートを優先させた結果、チケットの値上がりもあって他のコンサートまで予算が回らなくなったことだ。また、これまでチケット売り上げを支えてきたベビーブーム世代が、ついに大規模な野外コンサートに飽きてきたとのことだ。

ただ、今のところ、この状況にパニックを起こしている関係者はまだいない。あるプロモータは言う。「去年もブルース・スプリングスティーンやイーグルスのコンサートがあるまで、同じような感じだったよ。だいたいここ10年以上、毎年聞くのは“今年が最悪だ”ってことさ」

昨日からアメリカに戻ってきたスティングのツアーに、8月にはボブ・ディランのツアーがスタートするが、彼らがこの“寒い夏”を暑くできるのか注目だ。

Aki Kayamoto, NY

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