'04年 HipHop/R&B活躍アーティスト ラッパー編

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'04年の音楽シーンを振り返り、ヒップホップ・シーンで大活躍したアーティスト達を総括してみよう。

まず、筆頭に挙げるべき存在がジェイ・Zだろう。'03年末に引退アルバム『The Black Album』をリリースし、引退コンサートも開催したにも関わらず、「どこが引退なの?」と思わせるくらいに、'04年中も数多くのニュースを提供してくれた。

まず、『The Black Album』のアカペラ・アルバムがリリースされたことによって数多くのプロデューサー、DJらによる非公式リミックス盤がリリースされ、ストリート・レベルでの根強い人気の高さを証明。そして、引退ライヴを行なったにも関わらず、秋にはR.ケリーと共に合同ツアー『Best of Both Worlds』を行ない、さらにツアーに合わせてアルバム『The Best of Both Worlds: Unfinished Business』がリリースされたが、突然の事件によりツアーは破局を迎えるという予想外の結末に。しかし、アーティスト活動はそれだけでは終わらず、リンキン・パークとのアルバム『Collision Course』を12月にリリースし、見事にビルボードのアルバム・チャート第1位に送り込んでいる。

アーティスト以外の活動としては、NBAチーム、ネッツの買収に投資家グループの一員として参加し、事業家としての面も注目されているが、最も大きな話題はデフ・ジャム・レコーディングスの社長就任のニュースだろう。一時はワーナー・ミュージック配下で新レーベル発足の噂もあったが、結局はアイランド・デフ・ジャム・グループ配下でデフ・ジャム・レコーディングス、そして以前と同じくロッカフェラ・レコードの2大レーベルを率いて、'05年のヒップホップ・シーンにさらなる話題を提供するに違いない。そして、彼のアーティストとしての本格復帰や以前より噂のあがっているビヨンセとの結婚の行方などにも注目が集まるだろう。

お騒がせという意味ではエミネムも一年中、話題には事欠かなかった。'03年から続いていた『Source』誌とのバトルで幕を開け、ドラッグ依存の元妻のキンバリー・マザーズも度々ニュースに登場したりと、ダーティなニュースが先行していたが、一方で待望のニュー・アルバム『Encore』が10日間で売上160万枚を達成したりと、アーティストとしての変わらない偉大さを証明。そして、その『Encore』からはブッシュ大統領を強烈に批判した「Mosh」やマイケル・ジャクソンらを怒らせた「Just Lose It」など、多くの話題を提供してきた。'05年は『8 Mile』に引き続き、俳優として本格的に活動するという話もあり、さらにマルチな才能を披露するだろう。

他にも50セントと彼の率いるG-ユニットの面々、そして前年リリースのアルバム『Speakerboxxx/The Love Below』でグラミー賞のアルバム・オブ・ザ・イヤーを獲得したアウトキャストなどがアーティストとしてだけでなく、俳優などのアーティスト以外での活動や、様々な事件、話題を提供。彼らはそれぞれ'05年中にニュー・アルバムをリリースする予定もあり、さらに大活躍することになるだろう。

K.Omae, LA
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