'04年 HipHop/R&B活躍アーティスト プロデューサー編

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'04年の音楽シーンを振り返り、ヒップホップ/R&Bシーンで大活躍したプロデューサー達を総括してみよう。

まず、プロデューサー・オブ・ザ・イヤーと呼ぶべき活躍をしたのがカニエ・ウェストだ。所属レーベル、ロッカフェラにてジェイ・Zなどのプロデュースを手掛けていたことですでに注目を浴びる存在であったカニエ・ウェスト。だが、'04年に大ブレイクするきっかけとなったのはまず、'03年末にリリースされたジェイ・Zのアルバム『The Black Album』への参加。そして、彼自身もラップで参加したトゥイスタ「Slow Jamz」の大ヒットの存在が大きい。

そしてヒップホップだけでなくR&Bも手掛け、中でもアリシア・キーズ「You Don't Know My Name」(こちらも'03年リリースだが'04年にヒット)のプロデュースは彼の出世作とも言える。そして、絶妙なタイミングで'04年2月にリリースされた、彼自身の1stアルバム『The College Dropout』の大ヒットが決定打となり、プロデューサー、そして一人のアーティストしても不動の人気を得ることとなった。

アワード関連でもすでに多数の賞を受賞してきたカニエ・ウェストだが、'05年2月に行なわれるグラミー賞では、なんとアッシャー、アリシア・キーズを凌ぐ最多の10本(8部門)にノミネートされており、授賞式の結果次第ではさらに注目を浴びる可能性も高い。そして、今後の動きとしては新レーベル『Getting Out Our Dreams』をスタートし、コモンの新作のリリースや新人アーティストの発掘なども行なう予定で、その勢いは'05年も止まりそうにない。

カニエ・ウェストの活躍とは逆に、前年に比べて活動が地味になった印象のあるのがスーパー・プロデュース・チーム、ネプチューンズだ。しかし、彼ら自身のレーベル、スター・トラックがインタースコープに移籍したことでビジネス面では大きく変化しており、その手始めとしてスター・トラックとスヌープ・ドッグのレーベル、ドギースタイルの共同という形でスヌープの新作『R&G(Rhythm&Gangsta) - The Masterpiece』をリリース。シングル「Drop It Like It's Hot」がスヌープにとって初となるビルボード・シングル・チャート、ホット100の第1位を獲得するなど、ネプチューンズの実力が全く衰えてないことを証明している。

最後にもう一人挙げておきたいのが、アトランタ出身のプロデューサー、リル・ジョンだ。いわゆるダーティ・サウスを代表するプロデューサーとして知られていた彼であるが、アッシャー「Yeah!」を大ヒットさせたことによって、さらにその評価と評判が高まることとなった。他にもシアラ「Goodies」、ピティー・パブロ「Freak-A-Leek」といったヒット・シングルも手掛け、スヌープ・ドッグ『R&G(Rhythm&Gangsta) - The Masterpiece』を初め、実に数多くのアーティストのアルバムに参加。そして、自らのグループ、リル・ジョン&ザ・イースト・サイド・ボーイズの新作『Crunk Juice』もリリースされ、インディー・レーベルとしては異例の大ヒットを記録しており、今後もアーティスト、プロデューサーの両面でますます注目されることになるだろう。

K.Omae, LA
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