sona、初アルバムはしっとりと落ち着いた大人の歌

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バラエティー番組で天然ぽく笑いハシャぐユン・ソナ。
韓流ブームで若き日の演技を見せるユン・ソナ。
しかし、歌う彼女はそのどちらにもない表情をたっぷり見せてくれ、
sonaという歌手として新しい魅力を感じさせてくれる。
女性にしか表現し得ない軟らかな表情で、しっとりと落ち着いた大人の歌を聴かせてくれるのだ。
アルバムを一聴すればそれが分かるが、歌手sonaは、これまでのユン・ソナとは違う。

彼女の中に詰まっている歌の魅力をインタヴューで味わってほしい。
1stアルバム


「song bird」
SECL-150 \3,059(tax in)
2005年03月02日発売

01.雨に歌えば
02.冬のヒカリ ~song bird Remix~
03.Waltz
04.はちみついろ~Sunset Crusing Session~
05.四月
06.コエヲキカセテ
07.Hello Good-bye
08.かげろう
09.ココア
10.song bird
11.会いたい




メッセージ・ビデオ

「敦煌」ビデオへ sonaからのメッセージをどうぞ。上の画像を
■オフィシャルサイト
http://www.sonamusic.net/



──sonaさんは2000年に韓国でデビューアルバムを出してるんですよね? それはどんな感じのアルバムだったんですか?

sona:バラードがメインです。韓国にはシングル盤がないので、最初からアルバムでした。でも、歌手デビューしてすぐに日本のドラマの話が決まって、デビューして3週間くらいで日本に来てしまったんです。だから、韓国では私が歌手だというイメージはないかもしれないですね。

──今回のアルバム作りに関して、気持ちの面ではどうでしたか?

sona:韓国で出した時は勢いでババッと作ったという感じだったんですが、今回は自分がプロデュースをするというほどではないけれども、作る前からスタッフの方とよく相談しました。自分のCDですから自分が好きな曲でないとダメなので。私の好きな曲のタイプとか、この曲には日記風に日常生活の味が出るような歌詞が良いんじゃないか、とか。自分で聴いてもホッとできるような、そういうものにしたかった。だから、思うようなものが出来上がってすごく嬉しいです。

──こんなに仕事が忙しい時に、レコーディングは大変だったでしょ?

sona:発音をきちんと覚えるのが難しかったですね。すべて日本語なので、自分では完璧だと思っても、日本の人が聴くとおかしいところがあったり…。でも、私にはその違いがよく分からなくて、すごく悔しい思いをしました。だから、どんな時でも曲を聴いて覚えるようにして、身についたらすぐレコーディング、みたいな感じ。曲のほとんどがバラード調のものなので、練習のために聴きながらも、自分で“あぁ、いいなぁ~”とホッとするような感じでしたね。

──日本語の発音なんて、韓国語に比べたら簡単なんじゃないかなと思うんですが?

sona:例えば「し」の発音も、私が言うと「しゅぃ」に聞こえたり、「つ」の発音ができなかったり。韓国語ってケンカしてるみたいに発音が強いじゃないですか。歌うときも、自分ではアクセントを入れようとしてるわけじゃないのに発音が強くなっていることもあるみたいで…難しかったですね。CDは永遠に残るものなので、ドラマ以上に日本語の発音は気にしています。

──ニュアンスの違いとかもありますからね。

sona:日本語で「愛してるよ」というのと、韓国語で「サランヘヨ」というのとでは自分の気持ちが違う。日本人なら「愛してるよ」というのと英語で「アイラブユー」というのとでは違うと思うんです。どちらも「愛してる」という気持ちでは歌ってるんだけど、やっぱり自分の国の言葉で歌う時の方が自然に感情が入って表現しやすい気がします。言葉の意味を理解するために日本語の歌詞も韓国語に全部訳してもらいますが、日本語で歌うときは韓国語で歌うときの何倍もの集中力が必要です。

──このアルバムは全体的にしっとりした曲が多いですが、これはsonaさんの好みなんですか?

sona:個人的にはしっとり系で聴いてホッとするような曲が好きなので、朝でも夜でも忙しい生活の中でホッとするようなアルバムにしたかったんです。まず、自分が聴いて好きな曲じゃないとダメだと思うし、自分が聞いて満足して、ホッとする曲は「ホッとする曲なので聴いてください」って言えるので、そういう曲を集めてみました。

──このアルバムの中で最も印象深い曲は?

sona:「ココア」が一番かな。歌詞が好きですね。強くなるために頑張ろうとしてるわけじゃないんだけど、自分で自分を振り返ってみた時に、あ、私ちょっと強くなってるなと感じたり、でも何のためにこんなに頑張ってるんだろうな、とちょっと寂しかったり。私自身、この曲を聴いて、前だけ見て余裕もなく走ってきたけど“それでも前向きに無理しない程度で頑張っていきたいな”っていう、心に余裕をもらった気がしたんです。初めてこの曲を聴いた時に涙が出たんですよ。

──一番難しかったのは?

sona:「四月」っていう曲かな。短くてシンプルな言葉にメロディーがついてくるような曲です。自然な感じで歌いたかったんですが、そういう曲って逆にすごく難しくて…。1回レコーディングして、自分が考えてるのはこういうのじゃないと思ってブースから出て1時間休んで。戻って歌って、やっぱり違うってまた出たり。こんなに短い歌なのにけっこう苦労したなって気がします。「かげろう」はゆったりした曲だけれどもメリハリがあるので、歌いながらでも楽しかったり覚えやすかったりするんですけどね。この曲は普通に歌えばいいんだよって言われても、“普通に”っていうのがなかなかできないんですよ。上手く歌いたいな、って思ってしまったりするとね…難しいです。

──このアルバムは、sonaさんにとってどんな存在ですか?

sona:お笑いの方と一緒のバラエティー番組では、突っ込みを入れたりボケてたりする“ユンソナ”というキャラクター性が強いので、あまり自分自身を見せるということはないのですが、歌だと曲によってその主人公である自分が入っていたり、自分が歌詞にあるような状況にあった時のことを考えながら歌うので、自分を表現できる場ができたというのはすごく嬉しいです。私の歌を聴いて“ユンソナにはこういう面もあったんだ”と思ってもらえると良いですね。

──歌う時にお手本になっているミュージシャンや目標にしているミュージシャンはいますか?

sona:目標にしている人は特にいないですね。歌は聴く人によって好きと思う基準が違うから、どれが正解、どれが上手い、ってことはないと思うんです。歌や声そのものが好きだったり、歌ってる姿やノリが良くて好きになったりもするでしょう。私は人前で歌った経験もあまりないので、気持ちを一番大事にして歌いました。言葉がちゃんと聞こえてホッとするように、心を注ぐような歌を歌いたいな、とずっと思ってます。好きなミュージシャンはけっこういるんですけどね、今井美樹さんとか。

──最後に、歌手sonaさんとしての今後はどんなことをやっていきたいと思ってますか?

sona:歌手と呼ばれるのにはまだ慣れてないんですけども(笑)…、レコーディングブースで歌ってCDを出しましたっていう感じではなくて、小さなライブハウスでもいいから、できるだけ皆さんの前で歌う機会がたくさんあったら嬉しいです。
取材・文●森本智
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