iPodで大ブレイクのシーザーズ、ロンドン直送レポ!

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スウェーデン出身のシーザーズが、5月25日、ロンドン大学内にあるULUでギグを行なった。この夜はヨーロッパで行なわれているサッカー・トーナメント<チャンピオンズ・リーグ>の決勝戦。コロネットで行なわれたオアシスのショウでは、オープニング・アクトの代わりにビッグ・スクリーンが用意され試合を楽しめたという。こちらでも会場から続く学生会館の方で試合が観られたようで、シーザーズのショウが始まるまでは客の入りが少なく、ちょっと心配になった。しかし彼らがステージに上がったのがわかると、延長戦の真っ只中であるにもかかわらず、多くの人が隣の学生会館から引き上げ会場は満杯となった。

iPodのCMに起用された「Jerk It Out」で英国でもブレイクした彼ら。しかしその活動は意外に長く、'95年に結成され、'98年にデビューを果たしている。本国スウェーデンではハイブスやマンドゥ・ディアオに巨敵する人気を誇っているという。この夜「Jerk It Out」だけを目当てに訪れたとしたら、期待する以上のものを見ることができたと思う。

彼らのサウンドは、'60年代のサイケデリック・ロックをよりポップにしたもの。オルガンをフィーチャーしたその音は、ギター・ロック全盛のいま、新鮮な響きを持つ。「Jerk It Out」はポップ色が強いが、ほかの楽曲ではサイケ・ロックやガラージの影響が濃く、彼らを判断するのは是非ともアルバム全曲を聴いてからにして欲しい。ただのポップ・バンドでも、一発屋でもないのがわかるだろう。そしてUKで活躍するスウェーデンのバンドを見るといつも感心するのが、その演奏力。彼らの場合も、巧みでパワフルなパフォーマンスを展開してくれた。

その力強さの一因であるギターのジャックの動きには、ご注目。激しくギターを振りながら動き回る姿は、AC/DCのアンガス・ヤングのようだ。小さなステージなのにギターを上下左右に振り回すものだから、隣で歌うシーザーにいつか当たるのではないかと見ていてハラハラする。しかし、シーザーのほうはそれに慣れているようで、始終クールな様子でパフォーマンス。ギター・コードが絡まろうが、彼が突進してこようが、冷静に歌い続けていた。

お目当ての「Jerk It Out」はショウの最後まで待たなくてはならなかったが、オーディエンスはこの夜、サッカーではなく彼らのパフォーマンスを選んでよかったと思ったはずだ。シーザーズの魅力は「Jerk It Out」だけではない。実力派のサイケ・ポップ・バンドである彼らのライヴは、SUMMER SONIC 05で見ることができる。

Ako Suzuki, London
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