<FRF'05>プライマル・スクリーム、ロックンロールのスリルを体現

ツイート
雨と泥と汗にまみれた今年のフジロックもこれで最後(深夜のレッド・マーキーはまだ残っているけども……)。泣く泣く帰り支度をする人達を背に、グリーン・ステージにはクロージング・バンド、プライマル・スクリームの登場を待ち構えるオーディエンスがまだまだ沢山残っていた。さすがに過酷な三日間だっただけに、疲れ顔もチラホラ。しかし、黒地のシャツ(しかもピンクの星柄!)に身を包んだボビーが颯爽と現れた瞬間、会場は一気にヒート・アップ! バンドもオーディエンスの熱狂に応えるかのごとく、「アクセラレーター」「ミス・ルシファー」「ライズ」とフル・スロットルで飛ばしていく。中盤で披露された高速「ロックス」では、帰る途中だった人々も足を止め、皆で手拍子をしながら大合唱。ライヴは最高潮を迎えた。

毎回毎回、印象が違うプライマルだが、この日のイメージは一言で言うならば“黒”。張り詰めた緊張感というよりは、ダーティーでイーヴルな衝動を撒き散らしている感じで、まさにロックンロールのスリルを体現していた。

アンコールでは、今年のフジの目玉の一つ、ダイナソーJr.のJ.マスシスが飛び入り参加するというサプライズもあった。飛び入りだったためにステージ上で打ち合わせする風景も見られたが、ダイナソーJr.、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ストーン・ローゼス、プライマル・スクリームのメンバーが同じステージ上に立つ様はまさに壮観! 有終の美を飾るに相応しいサプライズだった。ラストはイギー・ポップのカヴァー「ノー・ファン」で締め。フェスのラストで「つまらねぇ」なんて、なんてプライマルらしい幕の引きかただろう。

マイクを投げ捨て、J.マスシスと肩を組みながらステージから去るボビーを見ながら、早くも「来年のフジではどんなサプライズが待ち受けているんだろう」と思いを馳せずにはいられなかった。

取材・文●古澤輝由(Hard To Explain)
Photo/Masanori Naruse

Prilmal Scream
2005/7/31 GREEN STAGE

Country Girl
Accelerator
Miss Lucifer
Rise
Shoot Speed/Kill Light
Burning Wheel
Alright
Kill All Hippies
Cars
Detroit
Jailbrid
Medicaion
City
Rocks
Kowalski
Swastika Eyes

BARKS夏フェス特集2005
https://www.barks.jp/feature/?id=1000010016
FUJI ROCK FESTIVAL '05特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000001735
この記事をツイート

この記事の関連情報

*

TREND BOX

編集部おすすめ

ARTIST RANKING

アーティストランキング

FEATURE / SERVICE

特集・サービス