<FRF'05>ダイナソーJr.、初期最強トリオが初来日!

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このバンドが来ていなければ、私はもしかすると今年のフジ・ロックには参戦しなかったかもしれない。と、そのくらい個人的な思い入れが深いダイナソーJr.。今年、突如発表された再結成に心が驚かないわけはなかった。なぜなら、そこには解散後はザ・フォッグを率いてソロ活動に転じていたJ.マスキスはもちろん、フォーク・インプロージョンでの活動と並行させてソロ・アルバムを出したばかりのルー・バーロウ、Jが最も信頼を置くドラマー、マーフという結成時のオリジナル・メンバー3人が揃っていたからである。世界的ブレイクを果たした出世作『グリーン・マインド』以降何度も来日しているが、この初期の最強トリオで日本にやってきたことは一度もない。

縁あって、私は始まる直前にステージ袖にいた。そこにはプライマル・スクリームのボビー・ギレスピーやマニも応援にかけつけていた。彼らに影響を受けた連中は、みな、この瞬間を固唾を呑んで見守っている。3匹の恐竜たちがノッシノッシとステージに歩みだす。ものすごい歓声。観客の興奮が地響きをたてて伝わってくる。そして始まる「プロローグ」。Jの泣きのギター・プレイ、まったくもって健在だ。久々にベースを手にしたルー・バーロウも、ルーツにハードコア・パンクを持つその自負をあらためてぶつけるかのように狂ったようにシャウトする。スキンヘッドになっていて驚かせたマーフのローリング・ドラムがその両者の音塊を前へ前へと押し運ぶ。ものすごい迫力!

Jは相変わらず長い髪で顔を覆いながらギターの前に垂らしてプレイする。その中から、這ってうねってとぐろを巻いて絡みつくようなギターの音がたちのぼってくる様は快感の一言だ。若い観客が多そうだったが、「フリーク・シーン」や、お馴染みザ・キュアーのカヴァー「ジャスト・ライク・ヘヴン」でダイブの嵐になるなど“よくわかってるな”的な盛り上がりだったのにも満足。終演後、ステージを降りたJに興奮したボビー・ギレスピーらが声をかけていたのが印象的だった。

取材・文●岡村詩野
Photo/Barks






Dinosaur Jr.
2005/7/30 WHITE STAGE

GARGOYLE
KRACKED
NO BONES
RAISANS
BULBS OF PASSION
FORGET THE SWAN
LITTLE FURY THINGS
BUDGE
TARPIT
THE LUNG
FREAK SCENE
JUST LIKE HEAVEN
SLUDGE
CHUNKS

BARKS夏フェス特集2005
https://www.barks.jp/feature/?id=1000010016
FUJI ROCK FESTIVAL '05特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000001735
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