デトロイトの新世代クリエイター、RECLOOSEが2ndをリリース

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'01年にリリースした傑作1stアルバム『Cardiology』より約4年、RECLOOSEが待望の2ndアルバム『Hiatus On The Horizon』をリリースした。“地平線上の隔絶”という意味のタイトルを冠したこのアルバムは、故郷デトロイトから遠く離れたニュージーランドに永住した彼の、その隔絶した状態を表現したものらしい。内容についても、多くの曲で現地ミュージシャンとのコラボレートが行なわれており、話題の「Dust」でも先日ジャザノヴァのレーベルSONAR KOLLEKTIVから1stアルバムをリリースしたファット・フレディーズ・ドロップのジョー・デューキーをフィーチャーしており、これまで我々が抱いてきたRECLOOSE像とは異なる作品に仕上がっている。

ちなみに、この「Dust」はジャイルス・ピーターソンがプロモ段階のCD-Rでパワー・プレイしていた曲。おまけに、リリース前にも関わらず、自身のラジオ番組“WORLD WIDE”で2004年のベスト・ソングに選出してしまったことは、すでに有名な話。今作で見られる変化は、スカのようなスロウ・トラック「Mana's Bounce」やサマー・ブリージンな「Turkish Delight」を聴けばよくわかるはず。RECLOOSE特有の音使いは相変わらずだが、その質感はこれまでのディープなブロークン・ビーツというより、むしろもっとオーガニックで柔らかさすら感じられる音へとシフトしているのだ。かと思えば、「Makutu Man」のようなブロークン・ジャズ・トラックも健在で、彼の表現の幅の広さには感服するほかない。

さまざまな人種が住むニュージーランドという土地で結実した、ワールド・ブロークン・ビーツ。この作品でも再び大きな話題を呼びそうだ。
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