キャロル・キングを唄う17歳の現役女子高生、絢香

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8月28日渋谷のライヴハウス、チェルシーホテルにて、一人の女性シンガーが初ライヴを行なった。そのアーティストの名は絢香(あやか)。彼女はまだ17歳の現役高校生だ。やや緊張した面持ちでステージに立った彼女の表情は、いわゆるフツーの女子高生と変わらない。しかし、ひとたび歌が始まると、そんな先入観はすべて吹き飛んでしまった。彼女が最初に唄った曲は、キャロル・キングの名曲「I Feel The Earth Move」。"この細い身体のどこからそんな声が出くるのか?"オーディエンスはそんな思いで観ていたに違いない。彼女の唄には、どこか地球に根差しているかのような壮大さすら感じさせられた。

その後、数曲のオリジナル曲を披露し、約30分間のデビュー・ライヴを終えた彼女。途中、曲間のMCではまだ慣れないせいか、若干の幼さを感じさせるものの、いったん歌が始まるとそこには本格的ソウル・シンガーかと見まごうような彼女の姿があった。しかし、彼女の歌には不思議な魅力がある。それが何かといえば、音を聴く感性の違いなのではないかと思う。

彼女のベースにあるのは、間違いなくソウル・ミュージックだ。しかし、彼女の中では、それとほとんど同じ比率でJ-POPやロックなどさまざまな要素が、並列で存在しているように感じられる。それは、まるでiPodで自由に作ったプレイリストのように、キャロル・キングやドリカム、ビートルズやミスチルが同じプライオリティーで鳴っているのだと思う。彼女はiPod世代が生んだオルタナティヴ・ソウル・シンガーだ。17歳という年齢を考えれば、彼女のハードディスクの空き容量は無限大といっても差し支えない。

規格外の実力と、無限大の伸びしろをもった17歳の女子高生シンガー絢香。今後の活動には目が離せない。(phto by 源賀津久)


■ライヴスケジュール
9月9日 CLUB CITTA'川崎
9月27日 渋谷O-NEST「ぴあデビューレビュー vol.115」


※詳細はオフィシャルサイト(http://www.ken-on.co.jp/ayaka/)をご覧下さい。
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