ニュー・ウェイヴか時代の仇花か!? 新人バンドザ・ブレイヴリー、忘れがたいインパクト!

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――フジロックはどうでしたか?

サム(Vo):素晴らしいフェスティバルだった。自然は美しいし、集まったオーディエンスの質もよかったね。皆がオープンな気持ちで、前向きにライヴに臨んでくれていた。オーディエンスの好意的な反応には、すごく助けられた。いい気分でライヴができたよ。最高の体験だった。

――日本盤が出てから10日足らずという時点でのライヴだったけど、すごくウケてましたね。

サム:世界のあちこちをツアーしてライヴしてきたけど、どこの国でも皆、熱狂的に迎えてくれる。曲を覚えてきてくれて、一緒に歌ってくれて……とてもうれしいよ。

――音楽を作る際、特に意識していることはありますか?

サム:僕らの表現を媒介にして、聴き手とつながっていきたいと思っている。誰もが自分の身にも当てはめることができるような、普遍的な人間関係や感情を描くことができれば、聴き手は感情の深いところから反応を返してくれるはずだ。そうやって、歌詞と曲が作り出す世界を、皆で共有したい。

――サムは独特のヴォーカル・スタイルですけど、尊敬するシンガーはいますか?

サム:難しいな。ヴォーカル・スタイルに関して言うと、俺は歌う時、自分の声域をなるべく広く、ギリギリまで使い切るように歌いたいんだ。低い声から高い声まで、ダイナミックにね。俺はローリング・ストーンズが大好きで……ミック・ジャガーも、低い声で唸ったかと思えば、高い声でシャウトしたりするよね。

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『ザ・ブレイヴリー』

UICL-1052 ¥2,548(tax in)
ユニバーサル インターナショナル
――あなた達のやっている音楽はメディアでよく「ニュー・ウェイヴ」だとか「80’sリヴァイバル」だとか言われがちだけど、聴いていて感じるのは、そういった過去の音楽よりはむしろ、ストロークス以降の音楽に共通しているビートの感覚です。シンプルなリズムの上にベース・ラインが重なって、ギターのリフが乗って、アンサンブルが一体となってグルーヴを作っていくというか。

マイク(G):そう言ってくれるとうれしいね! そう、確かに80’sの音楽を引き合いに出されることはあるんだけど、そういうつもりは僕らの方にはないんだ。昔の音楽を意識して曲を作ったりすることはない。影響を受けているとすれば、現代のエレクトロ・ミュージックかもしれない。エレクトロ・ミュージックは、高価な機材を用意する事なく、気軽に自分のアートを表現する事ができるフォーマットだと思う。昔、パンクやガレージ・ロックがそうだったようにね。

――去年あたりから、インターポールフランツ・フェルディナンドといったバンドがチャートに入るようになりました。ザ・ブレイヴリーもチャートで成功を収めましたね。ニュー・メタルやポップ・パンク以外のロックにも、チャンスが見えてきたという気がします。ロック・シーンの変化の兆しのようなものを日本にいても感じる事ができるのですが、当事者として、そうした変化を肌で感じたりすることはありますか。

マイク:うん、それは確かに感じる。リスナーの態度が徐々に変わってきているね。様々なタイプのロックが実際に受け入れられるようになったのは本当に最近の事だ。きっかけはストロークスやホワイト・ストライプスの登場だった。2000年以前のメジャー・フィールドでは、ニュー・メタルやポップ・パンクのような決まりきった形態のロックしか存在が許されていなかった。ストロークスが僕らにドアを開けてくれたんだよ。でも依然としてラジオで流れる音楽に、僕らがやっているようなタイプのロックは少ない……チャンスは開かれたものの、まだまだマイノリティーであることに変わりはないから、頑張らないといけないな。

――最後に、バンドの理想とするところを。

サム:ボックスセットを出したいね。500曲入りのだ。それこそストーンズみたいにね!(笑) ……世界中を廻って、色んな人に僕らの音楽を聴いてもらいたいよ。うん、目標は達成されつつあるかもしれない。今のところ順風満帆かな。こうして日本にも来て、カラオケにも行ったしな(笑)。

取材・文●坪田基宏

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▼ザ・ブレイヴリー オフィシャル・サイト(ユニバーサル インターナショナル)

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