BONNIE PINK、自身の新たな側面を表現したNEWアルバム『Golden Tears』を語る-Interview

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BONNIE PINK INTERVIEW

INTERVIEW

──8枚目のアルバム『Golden Tears』を完成してみていかがですか?

ボニー・ピンク(以下、ボニー):これは毎回アルバムを作り終わる度に思うことなんですけど、今のわたしに限りなく近い作品になったと思っています。今回のアルバムは、より打ち込み度が増したというか、遊び心が感じられる作品になったと思うので、若い人に聴いてもらいたいですね。

──今作は"NEWボニー"を感じさせる作品になりましたね。

ボニー:今回、スウェーデンだけじゃなくて、ニューヨークでも録ったというのも大きいんじゃないかな。それが作品の中にこれまでと違ったエッセンスが入っている印象を与えると思うんですよ。今作では、これまでトーレ(・ヨハンソン)とやっているだけでは消化しきれなかった自分の中の要素を、バーニング・チキンやニューヨークのホッド・デイヴィットというプロデューサーを起用することで消化していったんです。一人の人にプロデュースを任せると深い作品にはなるけど、その人にはない要素が欲しい場合、作業上どうしてもそこを省いてしまう。そういう意味でも今回は、いろんな方向からアプローチした作品ができたと思いますね。

──中でもバーニング・チキンのプロデュース・ワークは、"NEWボニー"を強く印象付けましたね。特に「Rise and Shine」は、その変化が顕著に出ています。

ボニー:わたしもそう思います。この曲は最初に打ち込みで構築して、あとで生音に差し替えてみたりとか、最後にキーボードを差し込んでみたりして。なんていうか、ただの打ち込みサウンドでは終わってないと思うんですよ。結果、いままでありそうでなかったサウンドになったんで、アルバムの中では1~2番くらいに好きな曲です。

──この曲では、ルーツを大切にしつつ、新しいことも取り入れるというボニーさんのスタイルが結実しているような感じがします。

ボニー:そうですね。ボニー+R&Bというとわりとシックな感じを連想されがちなんですけど、それよりももっとアメリカっぽいというか、西海岸ぽいっていうか、躍動感にあふれてて。これは、作曲の時からリズム・パターンとメロディの上下動の歯車が合ったときの心地よさ、みたいなことを意識してたんです。リズムは元々こだわる要素の一つなんですが、今回は特に力を入れましたね。生楽器とのサジ加減もかなり考えたので、個人的には絶妙なバランスに仕上がったと思ってます。今回のアルバム制作は、とにかく時間が足りなくて、2つのスタジオで別の曲を同時進行で進めてたりとかしてたんです。わたしは両方の状況を把握しつつ、それぞれの曲でいろんなアイディアを意見交換しながら形にしていったんで、途中からは訳分かんなくなっちゃってましたね(笑)。でも、アルバムを制作した一ヶ月ちょいの間は、本当に毎日すごい働いてましたよ(笑)。

──では、バーニング・チキンとの制作に関しては、かなりプロデューサー的な動きもされていたんですか?

ボニー:そうですね。でも、みんなでプロデュースという感じかな。最後の部分でわたしがノーといえばノーなんですが、わたしも自分の中から出てくるものに限界があることは知ってるんで、いろんな人からアイディアをもらったり、客観的な意見を聞いたり。自分では予想できなかったアイディアなんかをもらうと、最初は抵抗があるんですけど、それに対して "それはない"って頭ごなしに否定するんじゃなくて、柔軟性をもって受け入れて最終的にこの形になったという感じです。

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