シングル「supernova/カルマ」インタビュー

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BUMP OF CHICKEN
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──藤原さんが作ったデモを初めて聴いた時のメンバーの心情というのが、とても興味深いところなんですが、今回「supernova」を聴いた時の感想は?

直井:初めて聴かせてもらったのがレコード会社の小会議室で、オケとメロディーだけが入ってワンコーラスだけだったんですよ。全て打ち込んだものじゃなくて、たしか途中までだった。だから、その時点では全体像が漠然としてた。もちろん、すごくいい曲だなっていうのはありましたけど、まだ頭に描けてないというか。

──こんな曲になるのではっていう期待感はありましたか?

直井:いつも期待してますけど、一億歩ぐらい先に行ってますからね。それで、藤くんがプリプロ的に一人で作った音源を聴いて、やっと全体像がつかめたんですよ。“これはすごい。ほんと全世界の人に聴いて欲しい!”って思いましたね。それで、自分がこの曲をプレイするうえで何を要求されるかっていうことをすごく考えてました。出来上がったものを帰りの車で一人になって聴くのが一番! 歌詞が見たいから、窓にペタっと歌詞カードを貼り付けるんですよ。

藤原:あぶねーなー。わき見運転じゃん。

直井:下の方をチラチラっと見るんだよね(笑)。この曲以外、この世にある曲は良くないんじゃないかって(笑)。毎回そうなっちゃうんですよ。生まれた瞬間が一番かわいいんで。。でも一時期なんですよね。ただ、この曲はそれが半端なく強くて。

──増川さんは、この曲を聴いた時どうでした?

増川:シーケンスなのに、すごく厚いかんじというか。もちろん、いつもそうですけど、すごく感動して。みんなに聴いてほしいと思いました。

──升さんは?

升:まず、すごくいい曲になるだろうなっていうのがありました。まだ途中までだし、聴かせるっていうまでは至ってなかったんだけど、でも曲が持ってる雰囲気っていうのは凄く伝わってきてましたね。で、実際にプリプロを聴いてみると、すでにデモの段階で大陸的な壮大さがあったんだなっていうことに、ハッキリと気付いて。その段階ですごい完成度だって思いましたね。

──藤原さんとしては、この「supernova」はタイトルのことにしても星のことだし、ミディアム楽曲でもあるので、「プラネタリウム」から派生した楽曲として捉えられがちだと思うんですけど。

藤原:全然そういうのはないですよ。「プラネタリウム」の時は「天体観測」のことを言われたけど。「プラネタリウム」も「天体観測」も、星のことを歌ってるわけではないですからね。「天体観測」では今のことを歌ってますし、「プラネタリウム」では夢に触(さわ)れてしまうっていうね。触れてしまうものっていうのは、夢とかではないって。

──では、超新星(supernova)でくくるものは何ですか?

藤原:超新星って星の終わりですよね。段階としては星の最後のことなんですけど、もの凄い輝きを放つらしいです。でも、超新星が観測された時には、とっくにそこには無いんですよ。そういうことを歌っている曲です。まあ、あんまり多くは語りたくないところもあるんですけど。だから、まあ全曲がテーマ的には違うし。言ってしまえば「天体観測」「プラネタリウム」「supernova」に関わらず、歌いたいことっていうのは全部ひとつなんじゃないかって思いますし。だから、そういう派生してどうのこうのっていうのは無いですね。

──「プラネタリウム」は、アコギの響きっていうのがサウンド的にはひとつのキーになってると思うんですけど、「supernova」のキーは何ですか?

藤原:パーカッションがキーですね。ひとつはカホーンっていう楽器で、それを升くんと僕の真中にマイクを置いて。タンス風の小さい形をした箱で、オシャレなカフェの椅子みたいな(笑)。升くんが出してきたんです。それを叩いてみたら“これいいじゃん”って。俺も慌てて買ってきて、マイクを真中にして2人で叩いて、それでパーカッションのベーシックが出来たんです。あと、その同じ作業をタンボリンっていう楽器でやって。だからタンボリンとカホーンで作られたパーカッション。

──後半の“君を忘れた後で”のところで、「ヘイ! ハッピー!」って入ってるでしょ?

藤原:ハッピーとは言ってないです(笑)「イエー!オーイエ!」だけですよ。

──(笑)その掛け声が入ってるところで、ものすごくホーキーだったり大地の雄大さみたいなものが出てるんだけど、あれは元からあったアイデアなんですか?

藤原:いや、なかったですね。コーラスっていうのは、歌入れも終わって、全部の作業が終わって最後にやる作業なんですよ。ああいう合唱的なコーラスだったり、あとはジハモって言うハモリなんかは、一番最後にやるんです。ここのセクションで力強いコーラスを入れようってディレクターと相談して。テンションや瞬発力だけで生まれたフレーズですね。こういうのは、ものすごい強さを持っていて、さらに言葉も“イエー”だから、とりあえずコーラスを後ろの方に置かれることになって。その結果“ハッピー”に聞こえるかもしれないですけど(笑)。

⇒インタヴュー続き

 

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