ドラマゴッズ、ヌーノ・ベッテンコートの新バンドが堂々のデビューアルバムをリリース

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エクストリームで衝撃のデビューを果たし、スーパー・ギタリストとして
そのキャリアを歩み始めたヌーノ・ベッテンコート。

エクストリームでは、従来のヘヴィメタルの枠に留まらない
ファンキーさを秘めた多彩なギタープレイで世界中の注目を集め、
「More Than Words」という名曲を残した。

その後、POPULATION 1を経て、ついにパーマネントバンドであるドラマゴッズを結成。
待望のデビューアルバムがリリースされた。

新バンド結成のいきさつや、アルバム制作についてのインタビューをお届けする。

アルバムの全曲解説もばっちりチェックして、アルバムを楽しむ助けになればと思う。

最新アルバム


『ラヴ』
VICP-63136 \2,520(tax in)
発売中

01.メガトン
02.ロックダウン
03.バリー・ユー
04.ブロークン
05.パイロッツ
06.インターフェイス
07.へヴィ
08.サムシング・アバウト・ユー
09.フィアレス・リーダー
10.サムタイムズ
11.イッツ・オーケー
12.リプレイ
13.ナイス・トゥ・ミート・ユー
14.スカイ



メッセージ映像


ヌーノからのメッセージは
画面をCLICK!
■オフィシャルサイト
http://www.jvcmusic.
co.jp/dramagods/

──まずはじめに、POPULATION 1からDramaGodsへと推移したいきさつと背景を教えて。

ヌーノ・ベッテンコート(以下、ヌーノ):POPULATION 1というのは、文字通り“一人の世界”という意味で、アルバム『POPULATION 1』は僕一人で作った作品だった。その後、ツアーをするためにバンドを組んだんだけど、やっぱり自分はバンドをやってる方がいいということを思い知ったんだ。結局ツアー・バンドの数人はそのままキープして、残りはオーディションで選んで、現在のラインナップにたどり着いた。バンド名を変えた理由は、権利の問題で名前が使えなくなったということさ。でも、その件がなくても変えていたと思うよ。新たなスタートを切るという点でも改名したかったんだ。ただまあ、これが最後のネーム・チェンジだって約束するよ。もしまた改名することあったら、その時は素っ裸で雑誌の表紙になるよ!(笑)

──DramaGodsという名前の由来は?

ヌーノ:英語にDRAMA QUEENという言い方があって、これは、何事も大げさに振る舞って、何でもかんでも事件にしてしまうような人のことを言うんだけど、それをもじってDramaGodsという言葉を考えたんだ。自分たちを神と呼ぶほど自惚れてるんだけど、同時に、常にドラマ(騒動)に巻き込まれている。ぴったりだと思うね。

──ソロではなく、バンドで活動したいと思った最大の理由は?

ヌーノ:自問自答ばかりしてるのに疲れたんだよ。“これっていい曲? いい音?”ってやっぱり誰かに訊きたいじゃない? ソロはけっこう寂しいもんだよ。でも、それ以上にもっと大事なのはメンバーとのケミストリーだ。好きなアーティストも、みんな、どこかのバンドで活躍してた人ばかり。例えば、スティングならポリスのスティングが好きだ。ソロになってからも好きは好きだけど、ポリス時代の彼には勝てない。ま、マスターベーションも楽しいけど、せっかくなら愛する人とヤリたいでしょ(笑)。

──今回は、今までのバンドとは違い、初めてキーボード・プレイヤーが正式メンバーに加わったね。

ヌーノ:僕自身もいまだ不思議に思ってる(笑)。でも、曲がダイナミックになる。キーボードに任せることによって、ギターはまた別の次元に行くことができる。オーケストラを入れるのと同じくらい幅が広がるんだよ。彼一人で12人分ぐらいの仕事ができる。

──アルバム収録曲の曲作りはいつ頃からどのように?

ヌーノ:本格的に書き始めたのは2003年の秋頃だから、結果的に、DRAMAGODSの音楽は2年以上かけて練り上げられたものなんだ。曲を書き、リハーサルをして、キスをしてメイクラヴして、ランチしてまたキスして、その全てがアルバムに反映されてる! 僕一人で書いたものもあれば、別の誰かが一人で書いたものもあれば、リハーサル中のジャム・セッションから生まれたものもある。

──アルバムの全体像はあらかじめ見えていたの?

ヌーノ:ヴィジョンのようなものは途中で少しずつ見えていた。一応目指しているものはあったけど、ある段階まで来たときに気づいたような気がする。そして最終的にできあがった作品は、最初に思い描いていたものとかなりかけ離れていて、ある意味不思議な感じもする。

──これまで携わってきた作品と比べて、何が一番違っている?

ヌーノ:これまでなら作り終えた瞬間に飽きて聴く気にもならなかったのに、今回は一人のリスナーとして楽しめ、しかも、いまだに驚かされるんだ。ロック好きだろうとポップ好きだろうとオルタナ好きであろうと、誰にでも薦められる。だってこれはロックでもポップでもオルタナでもない、正真正銘のDramaGodsサウンド。

──プロダクション面、サウンド面、演奏面でのチャレンジといったら?

ヌーノ:実際、すべてをリハーサル・ルームで作ったこと自体がチャレンジだったよ。このアルバムが特別な理由の一つは、アルバムを聴くだけで、ライヴを見なくても、このバンドの本当の姿がわかるってところ。つまり、リハーサル・ルームで演奏しているときの僕たちが、そのままアルバムになってるわけで、“リアル”なんだ。ギター・ソロもハーモニーも、そっくりそのまま。このリアルさが僕はとても好きなんだ。

──アートワークについて教えてください。

ヌーノ:今回はバンドもサウンドもずっとカラフルだから、ヴィジュアル的にぜんぜん違うところを見せたかったんだ。手を繋いでいるのはloveのポジティヴな面の象徴で、手錠はloveのダークな面の象徴。愛は、人を縛る場合もあれば、自由にさせる場合もある。その明と暗のコントラストは、ある意味、僕らの音楽にも通じると思う。

──『LOVE』という非常にシンプルな言葉をタイトルに選んだのは?

ヌーノ:簡単な言葉である反面、意味はとても深くて複雑だ。シンプルな愛もある。でも、一度こじれたらとことんこじれるし、愛することは非常に重く複雑な行為。僕らの音楽も同じさ。別にプログレやってるわけじゃないけど、一つの楽曲の中で、複雑に変化していく。いうなれば“simplex”かな。Simple + complexの造語だけど、まさに僕らの音楽はsimplexだよ。構成は通常のヴァース・ブリッジ・コーラス・ミドル8・ソロ・コーラスっていう風にsimpleだけど、ヴァースの中にまた別の展開があって、ディテールはやたらcomplexなんだ。それってまさに愛にも言えるだろう?

──今後、DramaGodsとして目指すのは?

ヌーノ:DramaGodsが将来的に続けていける唯一の原動力は、人々がこの音楽を聴いてくれることにあるんだ。試しもしないのに嫌いと思われることが一番困る。そのために、レコード会社もマネージメントも、この先もっといろいろ変わるかもしれない。でもそれは、人々にこの音楽を正当な形で与えるための手段なんだ。2年かけて作ったものをちゃんと聴いてもらいたい。だから僕もやるべきことはやるつもりだし、周りの人間にも熱意を持ってやって欲しい。

──今後の予定は?

ヌーノ:まずはアルバムを出して、できればラジオでガンガンかけてもらって、来年になったら日本に戻ってきてショーケースをやって、日本の夏フェスに出たい。新しいファンを開拓したい。もっと多くの人とこの音楽をシェアしたいんだ。来年の秋頃にはジャパン・ツアーもしたいけど、その時はいつもの東名阪だけじゃなくて、これまで行けなかった町にも行ってみたい。仮に100人のファンしかいなくてもいい。赤字になったっていい。なるべくみんなの近くに行きたいんだ。本物の“日本人ファン”は地方にいると思ってるからね。

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