クイーンズライク、スコット・ロッケンフィールド単独インタビュー

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──『オペレーション:マインドクライムⅡ』のレコーディングを決めた一番大きな動機は? スコット・ロッケンフィールド(以下、スコット):『オペレーション:マインドクライム』をリリースした時にはもう第二弾を考えていたよ。あのアルバムは僕らにとって大きな一歩となったし、みんなが“次は何だろう?”って期待してるのが伝わってきた。いつもそのことは頭にあったんだ。キャリアのどこかで、またあのアルバムに立ち返る時がきっと来るだろうとみんな思ってた。物語が先へと展開していく中で、一方の端にはいつもそいつがくっついてるって感じにね。1年半の間、僕らは元々の『オペレーション:マインドクライム』のツアーをしてきた。あのアルバムを甦らせ、役者やいろんな装置を使って芝居風に作り変えてみようと考えたんだ。去年の秋までワールドツアーもした。そんな中で“アルバム第二弾を作ってみようか”って思ったのさ。やり残してきたカケラの半分にもう一度トライしてみようってね。いい思いつきだろ? 15年経ってもまだ、第二弾はいつ出るんだってひっきりなしに訊いてくる人たちもいる。“だったらもう早いとこリリースしてそいつらを追っ払っちゃえ”って感じかな(笑)。 ──最初の『オペレーション:マインドクライム』で得たものをもう一度正確に再現することができないのでは、と心配にならなかった? スコット:心の中ではみんなプレッシャーを感じていたよ。コンセプトは最初の『オペレーション:マインドクライム』を別の角度から見直して追体験すること。ツアーで毎晩そうしてきたから、それがどんなものか慣れていたし、自分たちに何ができるか知る機会もあった。新たな雰囲気を加えたり、僕らの歴史をミックスさせたり…。『炎の伝説』の要素もちょっと入ってるんだ。クールで色彩豊かな音の世界が楽しめるはずだよ。曲の構造もいろいろだし、いろんな技術も取り入れてるからね。『マインドクライム』の時代とそれより前の時代、そして新しい時代をミックスしたって感じかな。ただ単に過去を懐かしんでるみたいに聴こえたら嫌だから、今っぽさを出そうと試みたんだ。過去と現在とをブレンドすることが僕らのやろうとしたことさ。今までのところはうまくいってる。後は君たちの扱い方次第だと思うよ(笑)。 ──ロニー・ジェイムス・ディオが参加するようになったきっかけは? Dr.Xにぴったりの人選だよね。 スコット:彼とは昔から付き合いがあったんだ。1983年にデビューした時、ディオと一緒にツアーで2~3ヶ月ヨーロッパを回り、その間にお互いをよく知ることができた。その後もいろんな場所で時々出くわす機会があったんだけど、このプロジェクトを始めるにあたって何か面白い演出を探していた時に、彼のことを思い出したんだ。さっそく彼をつかまえると“よろこんで、ぜひ”って返事をもらった。ちょっと大げさな彼らしい言い方でね。一緒にいるのが楽しい、ほんとにすばらしい人なんだ。だから彼が二つ返事でOKしてくれた時、僕らは心からうれしかった。その上彼ならこうしてくれああしてくれっていちいち指図する必要はないし、音程をはずすこともないしね(笑)。ただやって来て“歌詞はどれ?”って聞くだけ。そして歌い終わるとすっと帰っていくんだ。 ──最初はこの役にロブ・ハルフォードを考えていたという噂は本当? スコット:それは単なる噂。ひと夏かけてジューダス・プリストと一緒にツアーをやったばかりだからそんな話が出たんだろうね。ファンの多くはスペシャルゲストがいるらしいと聞いて早合点して、ロブだと思ったんじゃないかな。当然そうなるだろうと予想したんだろうけど…。サプライズだったろ(笑)。 ──それでもロブとの仕事はとても楽しかったでしょう? ツアーの間は彼もステージに参加したの? スコット:いや、しなかった。ライブでは一曲も共演するチャンスがなかったんだ。そんな話はしてたんだけどね。グレンとK.K.とはいつも一緒だったし、特にK.K.のほうは僕らの楽屋にずっといたよ。僕らのおかげで彼は若さを保てたのかもしれない(笑)。共演については話し合ったんだけど実現しなかった。僕に言えるのは、それは彼らの損失だったってことかな(笑)。 ──『オペレーション:マインドクライムⅡ』にとりかかかるにあたって、『マインドクライム』をレコーディングしたときのオリジナルメンバーを復活させることは考えなかった? スコット:前のギタリストのクリス・デガーモが脱退してからもう長いだろ。この前のレコーディングには来てくれたけど、彼はそれ以上のことは望んでなかった。ツアーやその他のこともね。ただ僕らのところへ来て何曲か一緒に書くだけ。それが彼の望みだったんだ。それ以来特に連絡は取り合ってないけど、彼には今それだけの余裕がないってことだと僕らは理解した。ギタリストとしてマイク・ストーンを迎えてからもう4年になる。彼は素晴らしいギタリストだよ。ちゃんと役割をひきついでくれたし、気さくないい奴で一緒にやりやすい。作曲のアイディアもたくさん持っていて、それをみんなで試してみたりした。ほかのメンバー同様、彼もこのアルバムの一部なんだ。

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