Janne Da Arc Live 2006 DEAD or ALIVE、ソールド・アウトのさいたまスーパーアリーナ熱狂レポ!!

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バンド結成10周年を記念して行なわれた<Janne Da Arc Live 2006 DEAD or ALIVE>。インディーズ時代に武者修行した東名阪のライヴハウスでのプレミア・ライヴ<Janne Da Arc Live 10th Anniversary Special Live>を経て、ファイナルを飾ったのは、5月20日さいたまスーパーアリーナ。約2万人のオーディエンスが見守る中、新旧の名曲で綴ったステージの模様をレポートする。


開演30分前、最寄り駅のさいたま新都心駅には、急激な天候の悪化とともに立ち往生を余儀なくされる人々で溢れていた。それまでが五月晴れにふさわしい穏やかな陽気だったものだから、空の豹変ぶりにたじろぐ人が続出。雷鳴や閃光に、“おぉ~っ!”というどよめきが起こるほどのかなりハードなシチュエーション。しかし、そこには“ジャンヌのライヴに行くのだ!”という、前向きな集団心理が働いていた。想定外の暴風雨の中、誰からともなくスーパーアリーナへとダッシュ。もちろんみんな、全身ずぶ濡れで会場に到着する結果となったが、開演時間をズラすなど、会場側の対応も迅速だったため、大きな問題はなし。余談だが、この日運よく傘を持っていた人たちは強風のため“3秒で壊れた”という。予想外の雨には“参ったな”って思いもありつつ、みんなの表情に憂いはなし。ある意味ライヴのプレ・イベントとして、スリリングなひと時を味わったということだろうか。

ステージ上に設置された5つのスクリーンには、ステージへと歩を進めるメンバーのモノクロ映像が中継される。そのままステージに登場したメンバーは、アリーナと、それをぐるっと囲む形でしつらえられたスタンド席にいる無数のオーディエンスを見やり、なんとも言えない表情を見せる。そんな中、“暴れる準備はできてるかー?”と、ひとり気を吐くyasuのひと言で、記念すべきショウがスタート。

オープニングを飾ったのは、「-救世主メシア-」。shujiのドラムソロから始まる新しいアレンジでおくるこの曲は、よりパワーを増し、スーパーアリーナという巨大な会場に鳴り響く。

インディーズ、メジャーとステップアップした10年を、縦横無尽に行き来するかのような、新旧取り合わせたセットリストに、“次は何がくるのか?”という期待を抱かずにはいられない。続く「Judgement~死神のKiss」では、暗転したステージ上に、無数のトーチ(たいまつ)が浮かび上がり、ドラマチックな空間を演出。ジャンヌダルクのインディーズ時代を象徴する“熱”と“色”を帯びた名曲が、10年の活動を経て洗練されたバンドのアンサンブルによって、新たな息吹が吹き込こまれていく。
“いやいや、今日はJanne Da Arc結成10周年ライヴということで”と、やや控えめに語り出したのはyasu。“多分ね、10年前のジャンヌダルクなんて、知ってる人いくらもいなかったはずです”という彼の言葉に“そんなことないよー!”とオーディエンスが答えると、“ウソつきがいっぱいいるなぁ!?(笑)”と、照れ隠し。“昨日、5月19日でメジャー7年が終わり、今日からメジャー8年生となりました。いろんな曲を用意してますよー”というyasuの言葉通り、その後はバンドの10年を行き交う新旧の名曲たちを立て続けに披露。

彼らにとっても夢の途中だったとも言えるインディーズ時代の楽曲の中には、「Desperate」のような、見えない未来に対する期待と不安に包まれた、若者の不安定な心象風景を描いたものもあり、今聴いても多くのリスナーたちにリアルに響くことに気付かされる。そして「振り向けば…」や「月光花」など、近年のヒットシングルでは、人気バンドの貫禄をも放つ。バンドのキャリアは日々サクセスフルに進化をとげても、彼らと、そして楽曲たちは、変わらずにその魅力を放ち続けている。バンドとファンの間に存在するこの心地よい空気感は、きっとこれからも続いていくのだろう。

アンコールのラストで、“まさか10周年にこんな大きな会場でライヴができるなんて思ってませんでした”と告げた後、“僕たちにとって、ライヴはかけがえのない場所であり、それにはみんなが必要。これからも応援してください!”と語るyasuの言葉に、多くの人がうなずいていたのが印象的だった。

取材・文●菊蔵

yasu
ラストまで途切れることのないパワフル・ヴォイスで魅了してくれたyasu。ラストの「Stare」では、“これで10年やってきました。オレの男気を買ってください!”と、ライヴでおなじみの片手で“かける2”のポーズを要求。“30超えても<かける2>と言い続けます”と告げたのち、インディーズでのラスト・ライヴさながらに、“それでは、行ってきまーす!”と元気よく挨拶する姿が印象的だった

kiyo
本番前の楽屋で、豚汁を何杯もおかわりしたせいで、「月光花」のパフォーマンス中に体調に異変をきたしたというkiyo。ケータリングの美しいお姉様方に気を取られ、トイレに行くにもひと苦労した……などなど、楽屋エピソードを中心に淡々と語っていた

you
つい先日、同じ会場でフィギュアスケートの大会があったことにちなんで、yasuからイナバウアーを要求されたyouは、急きょyasuからのリクエストでyouは、急きょイナバウアーを披露。“そんなに曲がらないのは分かっていました”とは本人談。いえいえ、かなり美しいシェイプを描いていたと思います

shuji
ka-yuに対抗して福山雅治の歌で自慢のノドを披露するも、“shujiくん、ドラム以外はまったくダメなんですね……”と、yasuにダメ出しされる始末。しかし、気合のひと声は多くのオーディエンスに響いていました

ka-yu
オーディエンスの“歌って!!”という要望に応えて、自らリスペクトする尾崎豊の名曲の一節を熱唱。このサプライズなMCが、続くほかのメンバーたちに心地よいプレッシャーを与えたことは言うまでもない

<Janne Da Arc Live 2006 DEAD or ALIVE>
2006.05.20 さいたまスーパーアリーナ

01. - 救世主 メシア-
02. Judgement~死神のKISS~
03. WILD FANG
MC
04. Junky Walker
05. Confusion
06. 闇の月をあなたに…
07. Desperate
08. in silence
MC
09. 振り向けば…
10. 月光花
11. So Blew
MC
12. メビウス(5/10発売両A面ニューシングル)
13. MISTAKE
14. seal
MC
15. Destination
16. speed
17. -R-TYPE 「瞳の色」
18. Heavy Damage
【Encore】
E1. DOLLS
E2. HEAVEN(5/10発売両A面ニューシングル)
【2nd Encore】
E1. シルビア
E2. Stare
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