1stフル・アルバム『ペルソナ』特集:インタヴュー

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――何で録りなおしたんですか?

竹仲:自分にとってもすごく思い入れの深い曲だったので、今度はもぅ少しアコースティックな感じで録り直したいと思ったんです。アレンジが違うだけで詞の伝わり方とか聴こえ方もぜんぜん違うし、今回アルバムに入れた「ありがとう」の方が分数もすごく長いんですけど。でもライヴ感に近いので、今回はどうしてもこっちを入れたいなって。「ありがとう」は、インディーズでデビューする前にできた曲なので、曲自体はこのアルバムの中で一番古いんですよ。作った当時は、ここで歌っている“あなた”は、音楽を通じてすごくお世話になったある方一人だったんですけど。ライヴで何年間もずっと歌ってきて、最初はライヴで歌ってても、どこか向こう側にその人の顔を描きながら歌ってたんですけど、気付くと今は、その人だけじゃなくてもっとたくさんの人たちの顔が見えるんです。それは、やっぱりこの何年間に歩んできた道のりの中で、同じように感謝をしたい、“ありがとう”を伝えたい人がすごく増えたので、自分の成長とともに曲が一緒に成長していったとういう感覚がすごくあります。

――「gerbera」は新しい曲ですけど、これもまた特別な楽曲ですよね?

竹仲:これは映画『ギミー・ヘブン』の主題歌に起用して頂いた楽曲で、監督は「自由に書いてほしい、お任せします」と言って頂けたので。とにかく映画の脚本を読ませてもらって、そこから自分でテーマを探していったんです。それで登場人物の一人のマリという女の子に自分を重ねて書いたて。“共感覚”っていうもののせいで、誰も自分を理解してくれないっていう孤独感をすごく持っているんだけど、この世界中のどこかにいるかもしれない自分と同じ孤独感を抱いている人を探していく彼女を見て。もちろん私には共感覚なんてものはないんですけど、一人感、孤独感はすごく痛いほどわかって。人とのつながりや、自分に似ている人が世の中にいるかもしれないっていう、希望を持って探す姿は、私が音楽でやってることと同じなんです。だから書き上げて読み返したときに、不思議なぐらいに自分のことを歌っていて。きっかけは何であれ、自分に返ってくるんだなっていうことがわかりましたね。歌ってるときも“自分を知ってほしい”っていう感情が如実に出てしまって、最後は裸になれるというか、解放される曲です。


――出来上がったアルバムを聴いた感想は?

竹仲:出来上がってマスタリング・スタジオでスタッフと一緒に聴いたときに、フォト・アルバムを1ページ1ページめくっていく感じにすごく似てるなと思いましたね。曲ごとの思い出が走馬灯のように巡る。なので、“この3ヵ月でギュッと録りました”っていう達成感とは違う達成感、今まで私が歩んできた道は間違ってなかったんだなぁとか。しみじみしちゃうような達成感。ちょっと寂しいような。卒業アルバムをめくるような感覚ですね。卒業アルバムって、今までの思い出をまとめたもので、それはこれからスタートするためにまとめたものでもあって。このアルバムを作れたことで、また次のステップに上っていく自分っていう、その希望と同時に、なんか寂しさみたいなものも感じるような。不思議なアルバムですね。

――達成感もあり、感慨深さもあり。

竹仲:でももう次には、あんなことやりたい、こんなことやりたいって、やりたいことがいっぱいあって。このアルバムを作れたからこそ自信を持てたので。今はすごくプラスのオーラを出してる気がしますね。

――前にお会いしたときよりも明るくなった印象です。

竹仲:キャラは変わってないんですけどね(笑)。今、これからがすごく楽しみなんですよ。前は、音楽を始めて何年も経ってるのにまだこんなもんかぁとか、思ったほど伝わんないのかなぁとか、そういう想いになっていた時期も確かにあったんです。でも今は、まだ竹仲絵里の音楽を知らない人がたくさんいるっていうことが、逆にすごい楽しみで仕方がない。まだこれから出会える人、これからこの曲たちを届けられる人が、日本中に何百万人もいるんだと思うとウキウキしてくるんです。

――超ポジティヴですね。

竹仲:超ポジティヴ! やっぱり、いいものができたなって自分で思えたから。これはたくさんの人に届けなきゃなって使命感も湧いてきたし。やっぱり自分の作品に自信がなかったらそういう想いに変われないけど。精一杯、できることはやれたので、まだ出会えてない人に届けたいなって、そういう想いですね。

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