<FRF'06>ナールズ・バークレイの全貌がついに!

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すでにクラシックな匂いを漂わせているキラー・トラック「クレイジー」を手に、突如ミュージック・シーンに現れた、ナールズ・バークレイ。ゴリラズのアルバム『デーモン・デイズ』のプロデュースを手掛けたことでも知られる鬼才DJのデンジャー・マウスと、オールド・ソウルな歌も聴かせるマルチな“異色”ラッパーのシー・ローによる謎のユニットだ。現在のミュージック・シーンで世界的に注目を浴びる彼らが、フジロックのホワイト・ステージに登場した。

なんと彼らは、ヴォーカルのシー・ロー、マニュピレーター/ターンテーブルのデンジャー・マウスに加え、ギター2人、コーラス2人、ストリングス4人、キーボード1人、ドラム1人の計11人という大所帯でステージに登場した。しかも、女性メンバーはウェイトレスの衣装、男性メンバーはコックの衣装、そしてナールズ・バークレイの2人はシェフの衣装を着用。思いっきり意表をついたこのコミカルなパフォーマンスに、会場のシリアスなムードは一気にほぐれ、それと共に何が起こるのかという期待感もグンと増した。

今回のショウでは、彼らの楽曲がどのようにライヴで演じられるかが注目だったが、彼らは大所帯の生バンドで表現してみせた。サウンドが生になったことで、楽曲のソウルフルな面が前面に押し出され、CDとは全く違う印象さえ見せてくれた。またライヴ中、女性4人で構成されたストリングス・チームは、なんと出番のないパートでは決まった振り付けでダンスを披露。これはどうやらナールズ・バークレイご自慢の“世界初のストリングス・ダンサーズ”なんだとか(笑)そんな“目で楽しめる”エンターテインメント性も、このライヴの魅力のひとつだ。

今回のライヴを例えるならば、クラブ・ミュージックがクラブから飛び出して、突然オーケストラになったようなものなのだから、素晴らしい守備範囲の広さである。これもシー・ローのフロントマンとしての才能と、デンジャー・マウスのプロデュース能力があってこそ。どうやら彼らのアーティストとしての才能は、ライヴを観ずしては語れないようだ。すでに貫禄十分なこのユニット。新たなミュージック・シーンのキー・パーソンになるか!?

取材・文●Sugio


7/28 WHITE STAGE

1.Go Go Gadget
2.Who Cares
3.Boogie Monster
4.Just A Thought
5.St.Elsewhere
6.Gone Daddy Gone
7.Last Time
8.Feng Shui
9.Necromancer
10.Smiley Faces
11.Crazy
12.Transformer
13.Storm Coming

FUJI ROCK FESTIVAL '06特集
https://www.barks.jp/feature/?id=1000025344
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