<SUMMER SONIC06>“うた”の力を再確認させたくるり

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急転直下の豪雨に見舞われたせいもあって、会場のソニックステージは早々に入場規制がかかろうかというほど膨れ上がっていた。この日のくるりのセットリストは、お祭り的、というよりは、むしろ“聴かせる”曲が中心。もしかしたら、ある種の人々にとっては幾分物足りないステージだったと感じられたかも知れない。

しかし、個人的には、この日のくるりは抜群に素晴らしかった。サマーソニック06のベストアクトは間違いなく彼らだ。「東京」、「ロックンロール」、「ばらの花」などの楽曲で感じさせる、あの胸の奥をギューっと鷲づかみされるような感覚は、まさに彼らの真骨頂。喉の調子を崩していた伝えられた岸田のパフォーマンスも、そんなことを微塵も感じさせないほど気迫に満ちたものだった。

次々と繰り出される名曲の数々に時間を忘れてしまいそうな感覚に陥るが、ショウには当然のことながら終わりが来る。ラスト・ソングは「虹」。夢から覚めたような気分で会場を出ると、頭上に鎮座していた曇天はどこかへ去っていた。そして、空には虹がかかっていたのだ。まるで冗談のような光景だったが、くるりというバンドにはこんな奇跡が似合うなぁと妙に納得してしまった。

文●宮崎敬太

SUMMERSONIC 06 TOKYO
2006.8.12
SONIC STAGE


1.Tonight Is The Night
2.東京
3.ロックンロール
4.The Veranda
5.ばらの花
6.赤い電車
7.ナイトライダー
8.Ring Ring Ring
9.ワンダーフォーゲル
10.虹

◆SUMMER SONIC 06特集はこちらから
https://www.barks.jp/feature/?id=1000025892
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