音速ライン、モノマネまで飛び出した全国ツアー・ファイナル公演レポート

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7月に2ndアルバム『100景』をリリースし、夏には<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2006>(以下、RIJF)や<ロックロックこんにちは! in 仙台>など、念願の夏フェス出演を果たした音速ライン。<RIJF>では、初登場にも関わらず、2日目のWING TENTのトリを務め、極上のメロディでオーディエンスを魅了した。そんな彼らが、ニュー・アルバムをひっさげ、9月に初の全国ワンマン・ツアー<TOUR カッパッパ 2006>を行なった。9月22日にSHIBUYA-AXで行なわれたツアー・ファイナル公演では、メンバーがモノマネを披露するなど、愉快なライヴとなった。

会場に入ると、熱気に溢れているのがすぐにわかるほど、フロアは10代後半~20代後半くらいのファンでギュウギュウに埋め尽くされていた。彼らの楽曲は、1曲の長さが比較的短い曲が多いが、それがまた、もっと彼らの曲を聴きたいと思わせるところでもある。「コトノハ」「みずいろの町」「夕凪の橋」といったアップ・テンポなナンバーから、「観覧車」「ここにいる」といった聴かせるナンバーまで幅広く演奏し、オーディエンスをライヴにグッと引き込んでいた。

MCでは、ベースの大久保がヴォーカルの藤井に煽られ、布袋寅泰のモノマネ(というか弾きマネ)や、サザエさんの夫・マスオさんのモノマネを披露し、会場は笑いの渦に。ちなみに、大久保が布袋氏のモノマネをやるようになったのは、ライヴを観に来た藤井の母親に、“あの子、布袋さんみたいでかっこいいわねー”と言われたのがきっかけらしい。そして藤井は、THE ALFEEの高見沢俊彦氏のラジオ番組『ロックばんTV』に出演したときに触らせてもらった“わんこそばギター”をいたく気に入ったとのことで、なんと本日借りてきたという。オーディエンスが爆笑する中、わんこそばギターを持ったまま、THE ALFEEの曲「メリーアン」のカヴァーを披露した。以前、彼らがライヴで、GODIEGOの「銀河鉄道999」をカヴァーして演奏しているのを聴いたときも思ったのだが、彼らのカヴァーはつぼを得ているというか、体中に曲が流れ込んでくるかのようで、とにかくいい。藤井の声が、楽曲をちゃんと自分のものにして歌っている感じがあり、まったく違和感なく聴くことができるのだ。

そんなちょっとしたファン・サービスもありつつ、新旧織り交ぜた選曲で、ライヴは終始穏やかな雰囲気で進んでいく。ライヴ終盤に演奏された「逢いたい」「逢瀬川」「街風」では、メンバーとオーディエンスの一体感がさらに高まり、会場全体のエネルギーの高さが伝わってきた。アンコールでは、「ナツメ」「冬の空」「上昇気流」の3曲を演奏し、疾走感と爽快感に溢れたライヴは、あっという間に終わりを迎えた。ライヴに定評がある彼らは、いつ観てもとても心地よい気分にさせてくれるライヴを見せてくれる。それは、ライヴ終了後のファンの晴れやかな笑顔が、何よりも証明しているだろう。

<TOUR カッパッパ 2006>@2006.9.22 セットリスト
1.our song
2.コトノハ
3.みずいろの町
4.夕凪の橋
5.スワロー
6.テンダー
7.スローライフ
8.流星ライン
9.まっ白い
10.観覧車
11.スナフ
12.メリーアン(THE ALFEEのカヴァー)
13.ここにいる
14.ラリー
15.週末旅行
16.逢いたい
17.逢瀬川
18.街風
<アンコール>
19.ナツメ
20.冬の空
21.上昇気流
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