HALFBY、3rd MAXI SINGLE「STAR TRACK」インタビュー

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――今回の『STAR TRACK』ではどんな音を目指した?

HALFBY:とくにコンセプトになるようなものはなかったんです。他のアーティストのリミックスをやっているうちに音のイメージができてきたものが母体。それを自分の作品にまとめられないかなと思ったのが始まりですね。そういった感じでシングルをこれまで2枚出していて、その流れで3枚目がこれ。だから曲によっては作った時期も2枚目とかぶったりしてます。

――“北欧とアメリカの融合が生んだ鬼スウィート”というコピーは?

HALFBY:それ、自分で書かされたんです(笑)。ふだんレコード店のバイヤーの仕事でコメントを書いたりするんで、これも自分で。北欧といってもABBAとか過去の北欧ではなくて、現在の北欧のイメージです。たとえばロイクソップみたいなダンスミュージック。それもシンガーソングライターを入れてちゃんとメロディがあるものが今の北欧に多いので、それとリンクする感じは狙いました。アメリカは、単純にアメリカ人のロンド・ブラザースと一緒にやったんで。コード感がソウルっぽい感じなんで、彼らには70年代のシンガーソングライターみたいな枯れた感じ、泣いた感じのヴォーカルが欲しいと注文を出したんです。それでいい感じでロンド・ブラザーズらしさが出せた。

――制作はどんな方法で?

HALFBY:リミックスのときに作ったリズムトラックが母体になっていて、それにまずロンドブラザーズのボーカルを入れてもらった。そのあとリズムを変えたりギターを入れたりして、最終的に生のストリングスを入れて仕上げました。作業はほとんどパソコンですね。一緒にやっているエンジニアがギターやベース、キーボードを弾けるので、僕がリズムとかアイデアを持っていって、素材をいろいろ入れてもらうんです。ふだんDJやってる感覚で、レコード持っていってこんな感じで弾いてほしい、みたいな。

――ストリングスは最後に?

HALFBY:今回はそうやって構成をほとんど組み立ててから生のストリングスを入れました。前作のブラスに続いて河野伸さんにストリングスアレンジをお願いしたんです。もうボーカルとかも乗った状態で渡して、メロディにかけあうフレーズを入れてもらったり、間奏にメロディを作ってもらったり。それをさらにこちらでエディットしたところもありました。

――ダンサブルですごくポップだけど、これはとくに意図したこと?

HALFBY:とくにそうではないんですが。これまでシングルはいつも4曲で、リードの曲とそれのリミックス、ユルめの曲、といった感じでそれぞれ役割が決まっていて、統一してきたんです。今回もそれを引き継いだ。だから曲調についても自然にそうなったんでしょう。

――これまで聴いてきたものの影響はどう出てる?

HALFBY:とくに今回はどういう音楽を、という意識はなかったですね。言ってみればバイヤーとDJの感覚で、編集力というか、そういう感じだけでいつも作ってるんで。ただ母体となったリミックスを作ったときに、フリーソウルというか、日本独特のソウルの解釈を取り入れたいなと思ってやっていたので、そういう雰囲気が出てるかも。

――要となるリズムトラックを構成する際に意識していることは?

HALFBY:手法としては、ドラムループを見つけてサンプリングしたり、キックだけとかフレーズだけを抜き出して、という感じで、ヒップホップと同じですね。ただあまりスマートにならないようにっていうか、生バンドっぽくなり過ぎないように、というのは意識しました。ざっくりサンプリングしたままの質感が好きなんです。僕は楽器がなにもできないんで、ある意味素人っぽいというか、こういう質感に自然になるんじゃないですかね。

――これまでにない新しいことはなにかある?

HALFBY:“泣き”ですね。インストでユルい感じの泣きはこれまでにもあったんですが、サビがちゃんとあってポップス的な要素での泣きっていうのは僕の中では初めてですね。一番メロウな感じになった。

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