椎名林檎、話題のDVD作品の“意図”を語る

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4月25日、異例のDVD作品『平成風俗 大吟醸』をリリースする椎名林檎。CDを超える容量を持つDVD VIDEOに収録することで、レコーディング時の高音質により近づけ、それを自宅でも楽しんでもらおうという、超豪華音楽ソフトだ。

そんな話題作について、椎名林檎がこの『平成風俗 大吟醸』を発表する“意図”を自らが語った。彼女のコメントは以下のとおり。

<大吟醸発表の意図>
毎度あり、椎名林檎です。

『平成風俗 大吟醸』はその名の通り贅沢な品です。毎日お呑みになるかたにも、下戸のかたにも、一口でお判り戴ける決定的違いがあるのです。(当社比)未成年のお客様のため、蕎麦に喩えましょう。本作は、二八蕎麦ではありません。且つ更科蕎麦でもありません。実の全てを製粉してお造りした十割蕎麦でございます。うどん派のお客様のため、子供部屋を例にお話しましょう。

CDと言う部屋は、四畳半の広さです。四人きょうだいが、宿題や昼寝など銘々の用事をするのには少々手狭です。必ず誰かが我慢する羽目になります。可哀想に思ったお母さんは、新しくDVDと言う部屋を子供たちに与えました。その部屋には、九畳の広さがあります。CD部屋時代、子供の形相や寝相は、かなり崩れていました。しかし、DVD部屋に移ってからというもの、四人が四人とものびのびと良い表情を見せ、愉快に暮らす様になりましたとさ。めでたし々々々々。

気の毒なのは音たちです。いつだって真っ直ぐ生きて来たのに、収容される部屋が狭かっただけなのです。音数が多ければ多いほど、互いに押し潰し合うものです。勿論そう言った逞しさも、或る意味素晴らしいことでしょう。今回特に、沢山の音が同時に鳴って居る楽曲をお造りした私は、一人一人の音たちを、なるべく広い部屋に収容してあげたいと考えました。その結果、普段の倍くらい可愛い素顔のまま、彼らが入居してくれたんです。

お分かり戴けましたでしょうか。もしよろしければ、近々広い部屋でお逢いしましょう。ご機嫌よう、さようなら。 


常にシーンの何歩も先を見据えて創作活動を行なう椎名林檎。彼女が見せた異常なまでの音へのこだわり、深い音楽への愛情で、今『平成風俗』が『平成風俗 大吟醸』として生まれ変わる。“広い部屋”で聴こえる音楽とは一体どんなものなのか?
 
今作はDVDということで高音質音源を軸としながらも、気鋭クリエイターたちによるイメージ・モーション・グラフィックスも収録。BARKSではその映像のうち、「ハツコイ娼女」と「花魁」の2曲の映像を公開中。


■「ハツコイ娼女」のPV視聴はこちら!

■「花魁」のPV視聴はこちら!
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