ketchup mania、アルバム『U・R・G・E』インタビュー

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――バンド名を英語表記に変えたのは?

DAI:より多くの人に聴いてもらいたいという気持ちを込めたんです。今回移籍して環境も変わり、まあ大げさにいえば再出発という感じなので、いい機会だから表記を変えようかと。以前からワールドワイドにアピールできたらいいなと思っていたし、実は6月上旬にアメリカでもライヴをやるんで、この機会に英語表記にしました。

――ニューアルバムの『U・R・G・E』のコンセプトは?

DAI:タイトルの「URGE」という言葉には、初期衝動という意味があるんです。今回は初期衝動の詰まったアルバムにしたいと思っていて、最初からこれがコンセプトでした。バンドがうまくいってなかった時期もあったけど、俺たちはもっとやれるんじゃないかって思っていたし、今回はバンドを始めたときの楽しさみたいなのを前に出していきたいと思って。

Yosei:自分たちがこのバンドに求める方向とは違うところに行っちゃってた部分もあったので、初心に戻ろうという意識があったんです。

――具体的にはどんな音作りを?

DAI:たとえばギターでは、今まではアンプのゲインを上げて深い歪みを作ってたんですけど、今回はゲインじゃなくてボリュームを最大にして、昔のアナログ的な歪みを表現したりとか。あとアコーディオンとかパーカッションとかも入れたんですけど、それもサンプリングじゃなくて生楽器で録ったし、ドラムもギターもヴォーカルもすべてアナログの機材で太い音にした。とにかく音楽が生まれてきた初期というか、原点にこだわって音作りをしてきました。

――今回アルバム制作でもっとも苦心したところは?

HIRO:歌詞で悩みましたね。今回アレンジなんかを手伝ってもらったディレクターに歌詞にもアドバイスをもらったんですけど、そうしたら自分では完成だと思っていても、実はまだまだできることがあるって気づいて。たった一行でも一言でも、納得いくものになるまですごく悩んで時間を使いました。レコーディング寸前まで歌詞ができないこともありましたね。

――歌詞の中身も変わってきた?

HIRO:私は今までかわいいものが好きで、かわいい歌詞の世界にこだわってたんですけど、今回は違った引き出しを広げていこうと思って。かわいいだけじゃなくて、大人っぽい面とかそれこそ悪い面とか、いろいろな面を出すようにしました。今回の歌詞は全曲気に入ってます。

――どの曲もスピード感があふれる作りになってる。

DAI:そうですね。スピード感は僕たちの最大の武器だと思っていて、その長所はこれからも生かしていきたいと思ってます。

――遅い曲っていうのがないですね。

DAI:入れたくないとは思ってないんですけど、今回は僕たちの原点にあるものを詰め込みたかったのでこうなりました。1曲目だけはアルバムのイントロなんで、今までの僕たちのイメージとはちょっと違うやわらかい感じなんですけど、その次からはやっぱりダダーッとスピーディに行っちゃう。それがまさに“URGE”なところなんです。今後何枚か出して進化していくとしても、今回はやっぱりこの部分はきっちり押さえておきたかった。

Yosei:曲作りのときに、とくにスピード感を狙って作るわけでもないんですけど、自然にこうなっちゃう。これが僕たちのサウンドのキャラクターなんだろうと思います。

DAI:明らかにザクザクしたものにしようと狙って作ったのは「KISS」だけですね。

――スピード感だけじゃなくて、実際にテンポも速い。

Yosei:僕とWANI君のリズムセクションの2人はもともとメロコアとか速いものが好きだから、速いというのはすごく自然なんです。特別速くしてやろうとかは思ってないんですけど、テンポ200とかは当たり前の世界だし。

WANI:テンポ150とかだと不自然に感じるくらいで。かえってやりにくいかも。

DAI:WANI君のドラムの最大の武器はキックだし、この4人でやるなら速い2ビートが一番生きると思う。それにHIROちゃんにはキャッチーなポップセンスがある。こういうサウンドにHIROちゃんみたいなキュートなヴォーカルが乗るっていうのが、もう完全に僕らのスタイルなんで。女の子がヴォーカルで速いのって他にはあまりないし、キュートな声となるともっとない。こういうジャンルでは僕らが一番新しいと思ってます。

――逆に歌はホントにメロディアスで、「Doubt mail」なんかは歌だけ聴くと昭和の歌謡曲みたい。

HIRO:あれは歌詞先行で作ったんです。こういう歌詞を書きたいというイメージが先にあって、それをDAI君に渡しておおまかな進行を作ってもらったんですけど、マイナー調の曲ってもともと好きだったし、歌詞のイメージにもぴったりなメロディだったからすごく気に入ってます。

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