I・カーティスの映画、カンヌ映画祭で拍手喝さい

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ジョイ・ディヴィジョンのフロントマン、故イアン・カーティスの人生を描いた映画『Control』がカンヌ映画祭で上映され、拍手喝さいを浴びたという。作品は同映画祭の『Director's Fortnight』部門のオープニング(5月17日)を飾った。

カーティス役を演じたのは、これが初の大役となる新人サム・ライリー。BBCオンラインによると、彼はこの役をゲットするまで「リーズの倉庫で、シャツを折りたたむ仕事をしていた」そうだ。

無名の新人を大抜擢したアントン・コルビン監督は、ライリーに大満足している。「望んでいた通りの、しかし見つかるわけないと思っていた純粋さと新鮮さ」を映画に持ち込んでくれたとBBCに話している。「誰であれ、演じるのは困難な役だった。多くの人からアイコン視されている人物をやるなんて難しいよ。正直言って、サムなしでこの映画は考えられない。彼は役に全力投球してくれた。彼にとっても僕にとっても初めての映画。そう意味では、僕たち失うものは何もなかったんだけどね」

ライリーは、現存するカーティスのパフォーマンス映像を見て彼のしぐさや表情を研究したほか、カーティスが病んでいた癲癇についても研究したという。「鏡の前で、ずっとダンスの動きをし続けた。彼は、本当に謎めいたパフォーマーだった。フツーじゃない。ある意味、不安定な。それにあの時代、いや、いつの時代にしろ素晴らしい作詞家だった」

ニュー・オーダーのメンバーも映画の出来には、満足しているそうだ。コルビン監督は「彼らは何のことであれ、滅多に意見が一致しないだろ。でも、この映画が好きだってことでは意見が一致してたよ」と話している。

映画はこの後、世界各地で一般公開されるはずだが、現在のところ詳細は発表されていない。Imdb.comによると、フランスで9月26日から、オランダで10月4日から公開されることは決まっているようだ。

『Control』がカンヌでプレミア上映された翌日(5月18日)は、カーティスの命日。彼は'80年、23歳で自らの命を絶った。

Ako Suzuki, London
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