ズボンドズボン、新コンパクト・アルバム『JOY』ディスクレビュー

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zboned zubon 新コンパクト・アルバムを5/16にリリース!爆笑と歓喜に包まれた代官山UNITでのライヴ・リポート!

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アカペラグループRAG FAIRのヴォーカル土屋礼央が在籍するバンドとして注目を集め、あえてインディーズという立場で活動しているにもかかわらずコアな人気を獲得しているzboned zubon(ズボンドズボン)。ミニアルバムを含め、これまでリリースした3枚のアルバムはいずれも好評を得ていて、前作にあたる『扉』はインディーズチャートで1位を記録するヒットとなっている。そんな彼らの1年7ヶ月ぶり6曲入りの新作『JOY』が5/16にリリースされた。また、それに先立って東京・代官山UNITでライヴを敢行。その熱いレポも掲載する。楽しくてステキな彼らの姿に迫る大特集だ。

live report


『JOY』 zbnd label PDCX-9006 ¥2,100(tax in)2007年5月16日発売1.HOME2.決断アニバーサリー 3.長い夜 4.シンプルイズム 5.チョコっとGive 6.ハッピーエンドじゃつまらない

【ディスク・レビュー】

前作からかなりの時間が経過しているので、3枚目となるフルアルバムを期待していたファンも多いかもしれない。しかしこの『JOY』は非常に濃い内容になっているので、満足感は高いに違いない。なにせ収録されている6曲は、彼らのこれまでのライヴで人気の高かった曲ばかりなのだ。

ライヴで演奏し続けてきたことで、練りに練られた6曲は、さすがにどれも完成度が高い。どの曲も明るく軽やかでポップな作風だ。前作まではソウル、ポップ、ジャズといった要素が入り混じっていたのだが、本作ではわずかながらジャズ色が薄れ、ソウル・ミュージックへの熱い思いが全体から強く感じられる。リズムの組み立て方やメロディのちょっとしたフック、ヴォーカル・ハーモニーの使い方などに、モータウンを筆頭とするソウル・ミュージックのフレーバーがちりばめられていて、それが温かさを感じさせるものになっている。6曲のミニアルバムだけれど、曲調はバラエティに富んでいるし、それが絶妙な曲順で配置されているからアルバムとしてのまとまりもいい。
冒頭の「HOME」は少しハネた感じのミディアムテンポが心地よいポップソングで、明るいハーモニーで繰り返される“家に帰ろう”というフレーズがとても印象的。そして息つく暇もなくスピード感あふれる「決断アニバーサリー」、スローバラードの「長い夜」へと続く。4曲目の「シンプルイズム」は明るいソウル・ナンバー。リズムパターンもホーンのキメもモロにモータウンといった感じで、能天気な雰囲気がとても楽しげだ。コミカルな歌詞も印象的な「チョコっとGive」はちょっとスリリングでファンキー。礼央とjunkoのかけあいも面白いスピード感あふれるナンバーだ。そしていつもライヴの最後を飾っているという「ハッピーエンドじゃつまらない」は、落ち着いたムードでこのアルバムの最後をうまく引き締めている。アルバムタイトルの『JOY』という言葉のとおり、どの曲も単純に楽しいので、あっという間に最後まで聴き終えてしまうだろう。
土屋礼央のヴォーカルスタイルも、RAG FAIRのそれとは少し違うような印象を受ける。RAG FAIRでの彼のヴォーカルはやはりバランスを重視し調和を旨とするものなのだろう。それに対し、こちらはよりパワフルで突き抜けたものになっていて、ストレートに言葉が突き刺さってくるような雰囲気がある。よりはじけた礼央が聴きたい人にはこのzboned zubon、文句なくおすすめだ。

この『JOY』にはCDのほかに、ビデオクリップを収録したDVDもついている。DVDには本作冒頭の「HOME」のほかに、以前のアルバムの「陽」と「バランス」、合計3曲のビデオクリップが収録されている。とくに以前の2曲は演奏シーンもたっぷりでとても見ごたえがある。聴いても見ても、zboned zubonの魅力が堪能できるアルバムに仕上がっているといえる。

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