杏里、デビュー30周年を控え、初のフリー・ライヴ

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来年の11月にデビュー30周年を迎える杏里。9月12日にレーベル移籍第一弾作品となるカヴァー・アルバム『tears of anri』をリリースする彼女が9日、お台場ヴィーナスフォート2F教会広場特設ステージにて、アコースティック・フリー・ライヴを行なった。

彼女がフリー・ライヴを行なうのは、デビュー以来初めてのこと。8月にレーベルサイトにて、ステージ前の優先エリアでの観覧募集を行なったところ、300名の枠に約3,000名の応募がきたという。当日は、抽選で優先エリア観覧整理券を獲得した300人のファンと、来場者併せて約1,000人の観客が教会広場に集まった。

ライヴは14時にスタート。ギター、ベース、キーボード、パーカッションをバックに杏里が登場すると、場内から熱い声援と拍手が沸き起こる。集まってくれたファンに微笑みながら手を振って応えると、さっそくニュー・アルバム『tears of anri』からセルフ・カヴァーとなる「悲しみがとまらない」を歌唱。彼女の温かくやわらかな歌声が響き渡り、場内は一瞬の内になごやかな雰囲気になった

続いて、アルバムから小泉今日子のカヴァー「優しい雨」、そして男女コーラスを加えて川村結花のカヴァー「夜空のムコウ」を2曲続けて披露。彼女の魅力的な歌声に、集まったファンはすっかり酔いしれていた。

今作で初めて自分以外のアーティストの楽曲をカヴァーしたという彼女は、トークタイムで次のようにコメントした。

「素敵な出会いがあって、今回初めてのカヴァー・アルバムの企画のお話をいただき、シンガーとして歌うことだけに徹してみようと思いました。いままで積み重ねてきた杏里を再認識して、勉強するつもりでレコーディングしました。涙をテーマにしていますが、悲しいだけでなくて、癒しの涙、嬉しい涙、感動の涙、いろいろあると思います。今の私にとっての涙は、感謝の涙ですね。シンプルなアレンジ、アコースティックなサウンドで癒されるアルバムになったのではないでしょうか。」(杏里)

また、開演前に上映されたプロモーション・ビデオ撮影でのエピソードも披露。撮影では、2才の頃から弾いているピアノを使ったこと、カヴァー・アルバムのテーマ(涙・別れ)にピッタリな涙のしずくのような形の貝を発見してピアノの上に置いたこと、空を見上げたら鳥がきれいに飛んでいく感動的なカットが撮れたことなどを話した。また、現在「悲しみがとまらない」の続編を制作中で、10月には完成するというコメントもあった。

さらにアンコールでは、杏里メドレーを披露するというサービスぶり。「Groove A Go Go」「嘘ならやさしく」「最後のサーフホリデー」ときて、締めの「CAT‘S EYE」を歌うと会場からは大きな拍手が沸いた。いままでのしっとりとした雰囲気が一転、アップ・テンポな楽曲で手拍子しながら踊る彼女に、会場も大いに盛り上がった。

「それでは最後にこのナンバーを」と、デビュー曲「オリビアを聴きながら」をアコースティック・ヴァージョンで披露。途中で観客に歌わせるシーンもあり、会場が一体となって杏里ワールドを楽しんでいた。彼女が退場した後も止まないアンコールの声に、再び彼女が舞台に登場。「頑張るからね~! ありがとう!」と喜びと感謝に溢れた笑顔で挨拶した。

◆リリース情報
カヴァー・アルバム『tears of anri』
UPCH-1561 ¥3,000(tax in)
2007年9月12日発売

杏里 オフィシャル・サイト 『ANRI BOX』
http://www.anribox.com/
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