テイク・ザット、平均年齢37歳でも圧倒のダンス

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今年もいろいろなライヴを見たが、ベストはコールド・ウォー・キッズ、エイミー・ワインハウスの2つでキマリだったなと思っていたら、思わぬアーティストが浮上してきた。UK最大のボーイズ・グループ、テイク・ザット。まさか彼らのファンになってしまうとは…。

自分の名誉のために(?)ひと言付け加えておきたいが、いままでアイドルやボーイズ・グループに興味を持ったことはありませんでした。ので、テイク・ザットにしても90年代に活躍していたときも、昨年再結成したときも、全くの他人ごと。しかし、Barks用に彼らのニュースを書き「Patience」が頭の中でグルグル回っていた正にそのとき、レコード会社からコンサートのお誘いが…。これも何かの縁、生「Patience」を聴けるいいチャンスかもと、行ってみることにした。

会場の02アリーナは、95%が20~40代の女性ばかり(残り5%の男性陣は、彼女たちのドライバー=ボーイフレンドかと思われる)。その逆の割合のコンサートに行くことが多いため、いつもとは違う雰囲気にちょっと戸惑い。「Patience」だけ聴いたらさっさと帰ろうと思ったものの、結局、会場を後にしたのはその2時間後。最後まで居残ってしまった。

Yahooミュージックに「Patience」は「いまの彼らだからこそ歌うことのできる、深みのあるバラード・ナンバー」との記述がある。確かにその通りだと思う。彼らの歌うバラードはいまのほうが渋い。しかし、実際に彼らのコンサートを観て圧倒されたのは、そのダンス・パフォーマンスだった。若者が踊れるのは当たり前。デビュー当時は踊っていたものの、長年活動を続ける間にヴォーカル重視となり踊りをストップしてしまうボーイズ・バンドが多い中、平均年齢36.8歳のテイク・ザットはいまだに15年前と同じダンス・アクトを見せてくれた。ややポッチャリ気味になったゲイリーも軽快なステップを、ハワード(39歳)とジェイソン(37歳)にいたっては180度の開脚も披露している。

もちろんダンスだけでなく、4人の息がピッタリあったハーモニー、それぞれのソロ・パフォーマンス、大掛かりな舞台セットなど見所もたくさん。彼らは今回、2万人収容するO2アリーナで合計8公演パフォーマンスしているが、その数からしてもUK最大のそして最高のボーイズ・グループだということを実証している。

ギターが上手い男性もいいが、40近くなって踊れる男性ってかっこいいかもしれない。これがきっかけで、ボーイズ・グループに目覚めたとは思わないが、テイク・ザットのコンサートだけはもう1度観たいかも。

Ako Suzuki, London
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