四半世紀を経て実現するジャパニーズ・メタルの祭典

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3月1日、東京・中野サンプラザホールにて<JAPAN HEAVY METAL FANTASY~KANSAI NAGURIKOMI GIG 2008~>というものすごいタイトルのイベントが開催される。もちろんこんなふうに銘打たれている以上、ヘヴィ・メタル・バンドが集結するものであることはご理解いただけるはずだが、おそらく多くの読者は“関西なぐりこみギグ”という言葉にピンとこないはず。もちろん関西方面に向けてなぐりこもうとしているわけではない。その逆なのだ。

▲SHARA(EARTHSHAKER)
今から四半世紀も前にあたる1983年、<関西メタルなぐりこみギグ>というライヴが企画され、関西出身のメタル・バンドたちが一致団結して、東京のライヴハウス・シーンに文字通りのなぐりこみをかけてきたことがあった。そして、“西高東低”とも言われた当時の国内メタル・シーンにおいて、関西を代表する存在だったのが44MAGNUMやEARTHSHAKER、MARINOといったバンドたちだった。

そして実は、今回の<JAPAN HEAVY METAL FANTASY~KANSAI NAGURIKOMI GIG 2008~>に出演するのも、まさに44MAGNUMとEARTHSHAKER、MARINOの3組なのである。つまり、かつて新宿LOFTを舞台に展開されていた最初の“なぐりこみギグ”の25周年を記念するイベントとして、当時、そうしたムーヴメントの中心にいた3バンドを集めて行なわれるものなのである。

このイベント開催のニュースに真っ先に飛びつくのは、当然ながら、各出演バンドの過去に思い入れの深い世代ということになるだろう。しかし重要なのは、実は各バンドともそれぞれ異なった状況下にあるとはいえ、あくまで“現役”であるということ。

▲PAUL(44MAGNUM)
去る12月26日、日本武道館で行なわれた一大イベント、<JACK IN THE BOX>でのEARTHSHAKERのライヴ・パフォーマンスに震えた人は少なくないはずだし、同イベントの最終幕、44 MAGNUMのPAULが「I JUST CAN'T TAKE ANYMORE」を歌う姿に涙した人もいることだろう。皆、確かに年齢は“おやじ”になった。が、誰も枯れてなどいないし、むしろ説得力を増しているのだ。

そんな彼らだからこそ後輩バンドたちは相変わらず心酔しているし、リスペクトを口にする。もしかしたら今回のイベントを誰よりも心待ちにしているのは、そうした後輩バンドたちだったりするのかもしれない。

80年代のジャパニーズ・メタルを原体験していない世代、前述の<JACK IN THE BOX>の際に、あのhydeとひとつのマイクでデュエットするPAULの姿に“誰?”と思った人たちにも、是非この機会に、こうしたバンドたちの“今”に触れて欲しい。そこには間違いなくノスタルジーを超えた現実があるはずだから。

増田勇一



<JAPAN HEAVY METAL FANTASY~KANSAI NAGURIKOMI GIG 2008~>
3月1日(土)東京・中野サンプラザホール
開場16:00/開演17:00
※チケットは1月26日より発売開始/詳しくはオフィシャル・サイトを
オフィシャル・サイト
http://www.j-metal.jp/
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