爆笑必至!だけど強烈なメッセージ性!RANKIN TAXI(55歳)の遺書アルバム

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娘の彼氏がニンジャマンだからお父さんはすっごく心配だけど、次の彼氏がブジュ・バンタンなのでお父さんもお母さんもちょっと安心…。すると、実の娘2号から“お父さんって、お笑い?”と聞かれ、“いいや、お父さんは変化球投手。ただ、荒れ球でデッドボールばかりだけどね”と返したところ、娘から“ふーん、売れるといいね”と言われてしまう。

そんなイントロから始まる素っ頓狂な脱力系レゲエアルバム『死ぬまで生きる』が今月27日にリリースされる。

『死ぬまで生きる』のCD情報

“遺書…” と位置づけられたこのアルバム。リリースしたのは、RANKIN TAXI(ランキン・タクシー)、55歳。レゲエのことを知らない人にとっては、“ただのおっさんか”と思ってしまうかもしれないが、実はランキン・タクシー、ジャパニーズ・レゲエの礎を築いたといっても過言ではないジャパレゲ界の重鎮。ジャマイカで知っている日本人の名前を挙げてもらうと、あの総理大臣や、あの大リーガーでもなく、まず彼の名前が上がるというほどのDeeJayなのだ。

アルバム『死ぬまで生きる』は、“自称・レゲエ界の変化球投手”という名に恥じない、素晴らしい変化球の連発でLove&Peaceを訴えている。

青山通り、玉川通りなど交通量が多い通りが重なる国道246号線。そこで行なわれる職務質問の姿勢(<若者は全て犯罪者><外国人はテロリスト>のように扱う姿勢)を強烈に批判した「職質246」では、“その団体”を歌詞上では<小粋な盗賊団>と表記しつつ、よく似た音の言葉で歌うなど、55歳のオヤジ、リンキン・タクシーは言いたい放題。

さらに、銃弾が激しく飛び交う戦場を舞台に、“隊長、もうダメです。弾がありません”“何? 弾がない? …タマがいるだろ。タマが”“みゃ~!” という、実の娘が父親のことを“お笑い?”と疑っても仕方ないようなインタルードに続いて始まる「バグダッドからの手紙」では、彼流の言葉とレゲエの心地よいリディム、そして込められたメッセージに思わず聞き入ってしまうほど。

そのほかにも、北のほうの国の政策を皮肉った楽曲や、恋に疲れたもてすぎオヤジのランキン・タクシーが、MOOMIN、川上つよしと彼のムードメイカーズをフィーチャーしてカヴァーした名曲「Daydream Believer」など、笑いと感動のドラマが満載。もちろん、文字として表現してはいけないような曲(?)も満載。

レゲエがどうも苦手という人は、ランキン・タクシーのこのアルバムに間違いなくハマる。途中途中で“このおっさん、どうにかしろよ” と、思わずアルバム聴きながらツッコミたくなるが、それでも最後には感動が待っている。そんな不思議な気分にしてくれる、素晴らしい1枚だ。

“売れるといいね”


『死ぬまで生きる』のCD情報(文字にできない曲のタイトルも公開)
RANKIN TAXIの経歴やオフィシャルサイトなどはこちら

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