UK高校生バンド・ケイジャン、独占インタビュー

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間もなく、元スウェードのバーナード・バトラーをプロデューサーに迎えたデビュー・アルバム『The Colourful Life』をリリースし、サマーソニックでの来日も決定している今年の注目新人バンドの1つ、ケイジャン・ダンス・パーティにインタヴューすることができた。答えてくれたのは、バンドのブレイン、ロビー・スターン(G)。現役高校生だけに試験勉強真っ最中のためメールでのインタヴューになったが、バークス・ユーザーからの質問にもしっかり答えてくれた。

インタヴュー直前に行なわれたショウケースでは、演奏力と度胸が備わった、とても17~18歳の新人とは思えない見事なパフォーマンスを見せてくれた彼ら。まずはそのギグ歴について訊いてみた。

――ライヴ、スゴク良かったです。とても堂々としていたけど、これまでどんなところでパフォーマンスしてきたの?

ロビー:楽しんでもらえてよかった。僕ら、もう2年以上パフォーマンスしてる。初めてのギグは(バンドを結成したきっかけでもあるんだけど)、学校で開かれた“Battle of the Bands(バンド・バトル)”だったんだ! これまでのギグの中では、グラストンベリーやレディング・フェスティヴァルでのパフォーマンス、12月にやったユニオン・チャペルでのアコースティック・セットが気に入ってる。

――バンド結成のいきさつは?

ロビー:さっきも言った通り、学校の“Battle of the Bands”に出ようって思ったのがきっかけだった。'05年の夏、僕がいろんな友達を集めて結成したんだ。(同じ学校に通ってたのは、僕とマックス(B)とウィル(Dr)だけ。ダニエル(Vo)は彼が11歳のとき内輪で開いたコンサートで歌ってるのを見たことがあった。ヴィッキー(Key)とは昔のガールフレンドを通じて知り合った。彼女、よく僕の家に来てはデスティニーズ・チャイルドを歌ってたんだよ!) このときは「The Next Untouchable」「Buttercups」「Time Falls」をプレイした。僕がアメリカで音楽を勉強してるとき作ったものだよ。アルバムにも入ってる。

――バーナード・バトラーをプロデューサーに選んだ理由は?

ロビー:もともとはマネージメントが提案したことなんだけど、実際2ndシングルの「Amylase」を一緒にやってみたらスゴクよくて、アルバムも一緒に作ろうってことになったんだ。

――学校へ通いながらアルバムを作ってしまったわけですが、レコーディングはいつ行なわれたのでしょう?

ロビー:大部分は去年の夏、学校がなかった1ヶ月の間にレコーディングした。ヴォーカルや仕上げ、ミックスはその秋の夜にやったんだ。

――歌詞は自分たちの体験をもとにしたもの?

ロビー:僕ではなく、ダニエルへの質問だな。彼が作詞してるから。でも彼は、リスナーに好きなように解釈してもらいたいって思ってるよ。

――曲作りにはメンバー全体が関わっているのですか?

ロビー:僕が作曲し、ダニエルがヴォーカル・メロディーと歌詞を書く。でも、その後みんなに引っ掻き回されるから、全員が貢献してるって言えるね。

――影響を受けたアーティストは? いまのシーンで共感するバンドはいますか?

ロビー:メンバーそれぞれ、ちょっとずつ違う影響を受けてる。でも、ビートルズの『Abbey Road』は共通してるな。ミステリー・ジェッツとかローラ・マーリング、レイト・オヴ・ザ・ピアー、ボンベイ・バイシクル・クラブとかいろんなアーティストを知ってるけど……、好きなバンドはいっぱいいるし、自分たちの好きなものは何であれ吸収するけど、とくに“共感する”バンドはいないな。ほかのアーティストがいい曲作ってるのをみると、いつだって、僕らも頑張らなきゃて刺激されるよ。

――試験が終わって、まず最初にやりたいことは?

ロビー:すぐにギグとレコーディングに戻りたい。バンドの活動に没頭したいよ。それ以外には、夕方、友達と公園にでも行きたいな……。個人的には、テストのためじゃなく、純粋に楽しむために本を読みたい。

――卒業後はバンド活動に専念するのでしょうか? それとも大学へ?

ロビー:進学のことはどうなるんであれ、メンバー全員、ケイジャン一筋だよ。

――サマーソニックで来日しますね。日本で楽しみにしていることってありますか? また、どんなショウを期待できるのでしょう?

ロビー:僕たち、ほんとうに日本へ行くのが待ち遠しくて仕方ないんだ。海外でプレイするのはまだ2度目だよ……。この1年、日本のファンからのサポートはすごかった。彼らの前でプレイできるなんて楽しみだ。それに、ダニエルは寿司が大好きなんだ。みんながニュー・アルバムから聴きたいと思ってる曲、全部、聴けるよ。それに新曲もね。バラエティにとんだセットになるよ。

――この先はバークス・ユーザーからの質問です。バンド名の由来を教えてください。(Sumireさん/17歳)

ロビー:マックスが考えついたんだ! 彼の家にあったケイジャン・ミュージックの古いアルバムから取ったんだよ。何かヘンなものを呼び覚ます呪文みたいで、ピッタリだって思った。

――私も今、高校生ですが高校に通いながらデビューして大変だなと思うときはありますか?(くまもとさん)

ロビー:学校にもメリットはあるよ。自分たちのやるべきことやギグに対して、厳選するようになる。もちろん時間は制限されちゃうけど、ポジティヴになって、自分の特典だと思って活用しないと。

――中学生の頃はどんな学生でしたか? 今のミュージシャン生活を描いていましたか?(まぐまぐさん/14歳)

ロビー:ミュージシャンになりたいって夢見てたメンバーもいる。僕は3歳のときから音楽をプレイしてきたから……。でも、ほかの連中にしてみれば、徐々にその道に進んで行ったって感じなんじゃないかな。いずれにしろ、誰もこんなに早く実現するとは思ってなかったよ。

ケイジャン・ダンス・パーティのデビュー・アルバム『The Colourful Life』は4月23日。サマーソニックでのライヴもお見逃しなく。

Ako Suzuki, London
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