平川地一丁目、2008年8月で解散を表明

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2003年、12歳と15歳という若さでメジャー・デビューを果たした兄弟デュオ、平川地一丁目が、2008年8月をもって解散することを表明した。

平川地一丁目は、2001年から2002年にかけて行なわれたSonymusic Auditionにて、約4万人の中からデビューのチャンスを掴んだ。地元・佐渡島と東京を毎週末往復しながら活動し、全ての活動を週末と春、夏、冬休みに集約しなければならないという制約の中、デビュー・アルバム『えんぴつで作る歌』ではオリコン・ウイークリー・チャート初登場7位をマーク、トップ10入り史上最年少アーティストとなった。

弟の直次郎は、2007年に役者としてもデビューし、2本目の出演映画となる『グーグーだって猫である』の公開を9月に控えながらの解散発表となった。

7月30日、同時発売予定の12thシングル「とうきょう2008」、ベスト・アルバム『平川地一丁目(仮)』、そしてそれに伴う夏のツアーが最後の活動になる。

【兄・林 龍之介コメント】
突然ですが僕ら平川地一丁目、解散します。平川地をやりながらずっと自分の心に問いかける事がありました。それは、いつまで平川地を続けたいか、そして続けられるのか、という事です。それは純粋に音楽を続けたいという気持ちだけでは解決出来ない事でした。

自分のこれからの人生の事、そして直次郎の人生の事を考えた結果です。決して何か突発的な出来事が解散につながったという事ではありません。僕らのグループ名、平川地一丁目はもともと僕と直次郎だけで考えたのではありませんでした。平川地は僕が育った、そして直次郎が生まれ育った、静岡県の清水にある住所です。家族との思い出が沢山詰まったその場所は、僕が小四の時に佐渡島に引っ越してからも忘れる事が出来ませんでした。

そして小六の時ギターをはじめて、直次郎も誘って島内のイベントに出演するようになってから「グループ名をちゃんと決めたい」と…そこで相談したのは家族でした。そう、平川地一丁目は僕にとって家族と作った物でした。

フォークしか聴いていなかったデビュー当時、音楽活動を「楽しむ」なんて余裕は全くありませんでした。「辛い気持ちを吐き出して作った曲を歌う必要がない」という事はどれだけ幸せな事なんだろうと思っていたし、そういう曲を作って歌ってきた僕たちにとって、歌う事が戦う事でした。今になって思えば、そんな意気込みが僕らの最大の武器だった気もします。

平川地一丁目がそんな気持ちから自分の物って思えるようになったのはラブソングを作るようになってからかな。過ぎた過去を大事に思う気持ちや、過ぎた過去を悔やむ気持ち・・・、そんな難しい事ではなくて、単純に好きな女の子に届けたいっていう普通の男子としての思い。

実際に平川地はアルバムを出す度、曲作りに対する視界が広がっていたと思います。今年、4月14日で僕は二十歳になりました。家族から巣立たなきゃいけない年です。家族を巣立つのと同時に、平川地を巣立なきゃいけない。心のどこかでそんな思いがありました。

僕と直次郎、それぞれの未来への目標は、違っていて当然。それは誰が決める事ではなく自分が決める事。それぞれの目標があるのにいつまでも平川地を続けていて、後戻り出来なくなるのが一番恐かったです。

直次郎も高校を卒業するまで残りわずか。一刻も早く決断をしなければと焦っていました。初めて挑戦した舞台や夏ツアーの日程が発表になっている目まぐるしく状況が動いてるで、突然の発表になってしまって本当に申し訳ありません。

最後になりますが、ファンの方々の応援は本当に支えになりました。この仕事を続けてきて、辛い時もファンの熱い想いがあったからここまで頑張る事が出来ました。それは言葉に出来ないくらいに感謝しています。音楽は大好きだし、これからも色んな音楽を聴いて、ギターの腕をもっと上げたいです。今までのように大きなステージで沢山のお客さんの前で歌う事は無くなるけど、それでも曲作りは変わらずやっていきたいし、自分で見つけたライブハウスでライブもたまにやってみたいです。

平川地一丁目には8月のツアー最終公演を最後に終止符を打つけど、これからまた新たなスタートを切ります。きっと想像以上に過酷な事が待ってるのかもしれません。だけど今はそういう全てを糧にしていきたいと思ってます。とても勝手な文になってしまいましたが、これが今の僕の素直な気持ちの全てです。最後に、今まで共に音を作って届けてくれたスタッフの皆さん、そして僕らの音楽を必要としてくれた皆さんに感謝の気持ちを伝えたいと思います。本当にありがとうございました。

【弟・林 直次郎コメント】
平川地一丁目は、龍之介と僕のお互いの将来を考え、解散することに決めました。平川地一丁目を結成したのは、僕がまだ小学生の時でした。この頃は、学校から帰ると即、歌の練習をはじめ、夜中の12時を過ぎるまで歌っていました。

僕が歌を歌い始めるきっかけになったのは、龍之介から半強制的な感じで誘われたからで、自分の意思でやり始めた訳じゃなかったので、最初のうちはやらされてる感がすごくあって、正直とても嫌でした。でも、ライブなどの活動を沢山やっていくうちに、楽しいなって思えるようになりました。

ファンの方からいただいた手紙の中に、「平川地から元気をもらった、勇気をもらった」と書いてあるものがあるんですが、そういう言葉を聞いて自分達が人の力になれてるっていう事がすごい嬉しかったし、やる気にもなりました。平川地一丁目をやっていて、色んな人に出会い、色んな場所に行き、色んな事を学びました。学生のくせに、本当に貴重な体験をしたと思ってます。平川地で学んだこと、僕がこの先社会で生きていく上で、とても活かされると思うし、活かしていきたいと思います。

平川地一丁目の活動では、龍之介に頼るところがかなりあったんですが、これからは自分一人になって、自分自身を鍛えたいです。僕は平川地一丁目とは別に、ソロシングルや映画の仕事もやりました。演じることは小さい頃の夢でしたが、僕自身、映画に2本出演しただけで満足しています。2本目の映画が公開になった後は、音楽や役者の世界から離れ、今は進学を考えています。

本当にファンの方々には感謝の気持ちでいっぱいです。僕は自分の道を歩みたいと思います。今まで、僕らの成長を温かい目で見守っていて下さって、ありがとうございました。本当に本当に、皆さんの応援が僕らの支えになりました。平川地一丁目が解散しても、僕らの歌が、ずっと、皆さんの力になればいいなと思います。今まで、本当にありがとうごさいました。

■ラストツアー情報
8月 2日(土)札幌 KRAPS HALL
8月3日(日)仙台 CLUB JUNK BOX
8月9日(土) 福岡 DRUM Be-1
8月10日(日)広島 CAVE-be
8月19日(火)心斎橋 CLUB QUATTRO
8月20日(水)名古屋 CLUB QUATTRO
8月22日(金)新潟 LOTS
8月23日(土)恵比寿 LIQUIDROOM

■映画出演情報
映画「グーグーだって猫である」 大島弓子原作漫画の映画化
【監督】犬童一心
【主演】小泉今日子、上野樹里、加瀬亮
【音楽】細野晴臣
【公開】2008年秋以降
*直次郎がストリートミュージシャン役として出演!

★平川地一丁目公式HP http://www.hirakawachi1.com/
★DefSTAR RECORDS 公式HP http://www.www.defstar.jp
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