THE BACK HORN、10年の歳月を経て行なった日本武道館初ワンマン

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今年結成10周年を迎えた4人組ロックバンド、THE BACK HORN。彼らにとって初となる日本武道館でのワンマンライヴ<KYO-MEIライブ~裸足の夜明け~>が、6月7日に行なわれた。

■THE BACK HORN日本武道館ライヴ写真

1998年に結成し、いまや日本のロックシーンにおいてライヴバンドとしての地位を不動のものとした彼ら。2008年1月に発売された結成10周年記念ベストアルバム『BEST THE BACK HORN』は、オリコン初登場10位にランクイン、いまもなおロングセールスを記録している。

あまり多くのメディアに登場しない彼らだが、その存在は拡大し続け、5月21日に発表されたシングル「覚醒」は、オリコントップ15内で唯一のノン・タイアップ・シングルながら15位にランクイン。ライヴDVD付きの初回限定盤は1週間ですべて店頭から姿を消した。

今から8年前の2000年6月7日、彼らは下北沢SHELTERにてバンド結成後初のワンマンライヴを行なった。当時友人たちで埋められた250人動員のライヴから8年、奇しくも同じ日に約40倍の人たちで埋め尽くされた日本武道館での初ワンマンライヴは、まさにこれまでの軌跡を凝縮したすばらしい内容となった。

客電が消えると、ステージ後方に半円状に並んだトーチに炎が灯り、ライヴは新曲「覚醒」からスタート。3曲目の「幾千光年の孤独」でようやく場内が明るく照らされると、そこには席をぎっしりと埋め尽くす人々の姿が映し出された。

MCが苦手なヴォーカルの山田に代わり、THE BACK HORNではドラムの松田が主にMCを担当。この日の最初のMCで松田は、「バンド結成初めてのワンマンライヴから8年後の同日に、日本武道館でライヴができるのは、偶然にも味方されてる」と話し、ファンで埋め尽くされた会場を見渡した。

この日はベストアルバムからの選曲を中心に全21曲を演奏。赤いライトがステージを照らす中、メンバーは激しく体を動かしながら男気溢れるパフォーマンスでオーディエンスを圧倒した。そして、本編ラストの曲を演奏する前に珍しく話し出した山田に、会場から歓声が上がる。「夜が明けて朝がきて、夜が明けて朝がくるように…何かいいこと言おうと思ったけど忘れちゃった。えー、夜が明けるように、みんなの夜も明けるように…ダメだな、俺」と不器用に話す山田に、温かい笑いと声援が送られる中、「今日はどうもありがとう!」と感謝の気持ちを伝えた。そして山田が「最後の曲です」と言うと、バックにオーケストラが登場! 壮大な演奏で「キズナソング」を熱唱した。

アンコールに入る前、松田は「10年前に誘われて軽い気持ちで入ったバンドで、まさか10年一緒にやって、10年後に日本武道館でやるとは思わなかった。この日本武道館のステージに立っている今、メンバーに“ありがとう”、そして自分たちの音楽を聴いてくれている人たちに“ありがとう”。これからも自分たちが正しいと思う曲をやっていきたいと思います」と、これまでを噛み締めるメッセージを伝えた。

また、この日は彼らにとって史上2度目となるダブルアンコールも行なわれ、10年前に初めてバンドがつくった楽曲「冬のミルク」で演奏を締めくくった。純粋に音楽に向き合い音を奏で、オーディエンスも純粋に呼応する。そんなまさにこれ以上ないほどの一体感が、日本武道館という大きなステージを包み込んでいた。

これまでの集大成といえるライヴを終え、早くも次なる10年へ歩み始めたTHE BACK HORN。この日はメンバーから9月3日にニュー・アルバムを発売することと、10月9日よりこのアルバムを引っさげてのライヴハウスツアー(全国30ヶ所)を行なうことが発表された。なお、10月8日にはこの日のライヴの模様を収録した日本武道館ライヴDVDが発売される。

Photo by ミヨシツカサ

THE BACK HORN<KYO-MEIライブ~裸足の夜明け~>2008/6/7 日本武道館
1.覚醒(17th Single)
2.野生の太陽(2nd Album「心臓オーケストラ」)
3.幾千光年の孤独(1st Album「人間プログラム」)
4.光の結晶(6th Single)
5.生命線(7th Single)
6.罠(16th Single/MBS・TBS系全国ネット『機動戦士ガンダム00』主題歌)
7.世界樹の下で(3rd Single)
8.ジョーカー (3rd Album「イキルサイノウ」)
9.アカイヤミ(1st Album「人間プログラム」)
10.ひとり言(Indies Album「甦る陽」)
11.夢の花(8th Single)
12.未来(5th Single/映画『アカルイミライ』主題歌)
13.声(14th Single)
14.ブラックホールバースデイ(11th Single)
15.コバルトブルー(9th Single)
16.刃(Best Album「BEST THE BACK HORN」/映画『魁!!男塾』主題歌)
17.キズナソング(10th Single)
≪アンコール≫
18.サニー(1st Single)
19.涙がこぼれたら(4th Single)
20.無限の荒野(Indies Album「甦る陽」)
≪ダブルアンコール≫
21.冬のミルク(Indies Album「何処へ行く」)

THE BACK HORNオフィシャルサイト
http://thebackhorn.com/
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