TOKYO FMの謎の研究室、立体音響実験番組を放送?

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唐突ですが、バイノーラル録音ってご存じですか? 40代の貴兄ならば学生の頃に一時ブームとなったことで御記憶にあるでしょうか。

▲Neumann KU-100 Dummy Head。バイノーラル録音専用の特殊マイク、ドイツ・ノイマン社製のKU-100モデル。モアイのような表情の読めない顔だが、表面素材の音の反射率は人間の肌と同じという設計。360度の広がりと驚きの臨場感を再現する立体的な音を収録することができる。リアルな耳が怖い。

バイノーラル録音とは、人間の実物大のダミーヘッドの耳の部分に内蔵された2つのマイクで録音することにより、ヘッドフォンで再生した際に立体的な臨場感を再現できる録音方式のこと。簡単に言えば、鼓膜という場所で音を感知するのだから、それと同じ環境で録音しイヤホンやヘッドフォンなどでそれを再生すれば、リアルな音像が再現できるよね?というものだ。

実際、左右はもちろん前後の奥行き上下など、音の定位がとてもリアルに再現できるのが、バイノーラル録音の一番の魅力。360度、音の定位が動きまくる音像に、単純に興奮してしまうのがバイノーラル録音のおもしろさでもある。

そんな2008年夏、TOKYO FMの中にあるという噂の研究室「TOKYO FM LABO」が、夏の暑さに浮かれたのか、@nifty MOOCSとタッグを組んでバイノーラル録音祭りをぶち上げた。お台場で8月3日に開催されたイベント<夏だ!ラジオだ!バイノーラル祭り>の様子が、深夜特番として8月31日27時~29時にひっそりとオンエアされるという。…とはいえ、あまりにも実験的すぎるため、放送が急遽取りやめになる可能性もある。

果たして無事に放送されるのか。

予定としては、前代未聞の「バイノーラル録音によるヒューマンビートボックス」がオンエアされるとのこと。BEATSICK.JPによる、360度全面展開のヒューマンビートボックスが、耳元で、頭上で、あたかも至近距離で奏でられてるのだ。思わず振り向いてしまうような、あまりのリアルさに驚くことうけあいだ。

そもそもこの番組のために組織されたのが、特殊音響番組制作ユニット「エフエムミミオヤジ」なるナゾの集団。TOKYO FMと@niftyスタッフをはじめテレビ関係者、コピーライター、マンガ家、俳優、芸人、ミュージシャン、鍼灸師、サラリーマンから組織されているのだが、イベント<夏だ!ラジオだ!バイノーラル祭り>での公開収録では、昼間は@niftyでサラリーマンのコスプレをしているという「メタル課長」とBEATSICK.JPによる前代未聞のメタル×ヒューマンビートボックス×バイノーラル録音が披露されたり、アニメ「マクロス7」のヒロイン、ミレーヌ・ジーナスの歌の吹き替えを担当していることでも知られるチエ・カジウラが耳元でささやいたり後ろから歌いかけられたりと、身体がむずむずするような立体ライヴが実現したという。

8月31日27時~29時、ヘッドフォンとFMラジオで、夏休み最後の深夜をディープに過ごしてみたい。放送中止の憂いなき事態がないことを願おう。

TOKYO FM 特別番組<夏だ! ラジオだ! バイノーラル祭り!>
放送予定時間:8月31日 27時~29時 TOKYO FM 80.0MHz
【出演】 ヴィン★セント、河井克夫、和久田理人、遲塚勝一、ボクデス(小浜正寛)、加藤晋也、佐藤真弓(猫のホテル)、村上航(猫のホテル)、小林健一(動物電気)、杉山由、大堀こういち、田中美央(俳優座)、藤崎成益(タテヨコ企画)、DJきーぽん(ワタナベエンターテインメント)、OH!ルーシー(ワタナベエンターテインメント)、涼森有羽子、中野将喜、チエ・カジウラ、山田コウジ、BEATSICK.JP(ヒューマンビートボックスユニット)、シンスケ横山・河原あず(from @nifty TOKYOCULTURE CULTURE)、ノイマンくん(超・高性能バイノーラルマイク)、メタル課長(a.k.a. 大泉繁 from @nifty MOOCS)
噂の研究室「TOKYO FM LABO」オフィシャルサイト
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