「ジンギスカン」だけ20曲、濃厚コンピ『ジンギスカンだらけ』

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日本で最も有名な洋楽のひとつ「ジンギスカン」。“ウッ! ハッ!”の、あの幼稚園児からディスコクィーンまでを躍らせた怪作「ジンギスカン」ばかりを集めた究極のコンピ盤『ジンギスカンだらけ』がリリースされた。このアルバムが、またコッテリと濃厚でカオティックなのだ!

◆『ジンギスカンだらけ』収録の「ジンギスカン」のオリジナルジャケット写真集

『ジンギスカンだらけ』には、オリジナルの「ジンギスカン」(1979年リリース)から、2008年にBerryz工房が歌ったバージョンまで、全20曲20種類の「ジンギスカン」を収録。中には、川崎麻世が歌った「ジンギスカン」や、キング・クリムゾン『クリムゾン・キングの宮殿』のあのインパクトあるジャケットのパロディーとともにリリースされたモンゴルズの「ジンギスカン Part I」そして「Part II」。さらに、UTLRAS+ワッキー(ペナルティ)+レイザーラモンHGの「ジンギスカン」では、レイザーラモンHGが“ドイツ フォー!”と叫んだりとやりたい放題だ(このバージョンは、ワールド・カップドイツ大会にむけたコンピ盤に収録された)。そんなカオティックな中、11曲目に登場するBerryz工房バージョンの「ジンギスカン」は、まるで灼熱の砂漠の中に見つけたオアシスのような清涼感と安心感を与えてくれる。Berryz工房7人の歌声が、いかに耳元に心地よく響くことか。

が、しかし、このアルバムの本領発揮は実はここから。実は後半戦こそがこのアルバムの聴きどころだろう。フランクフルトのジャーマン・スラッシュ・メタルバンド タンクヴァルトによる「ジンギスカン」や、ドイツ・ボン出身のミクスチャー・パンクバンド ドラルド・ダークのパンク・ロック・オペラ的な「ジンギスカン」、フィンランドのレニングラード・カウボーイズが、なぜか日本語で歌っている「ジンギスカン」があるかと思えば、ドイツ版ダークダックスといえそうな、男性コーラスグループ、ディー・フィールハーモニカによるイージーリスニングな「ジンギスカン」があったり。そのほかに、ブレスを多めに含ませたボサノヴァ歌唱で優しく歌う「ジンギスカン」あり、ハウス版あり、韓国語ありの、「ジンギスカン」ならば何でもあり。

そして驚愕の、Berryz工房と本家ジンギスカンとのまさかのマッシュアップ「ジンギスカン タルタルミックス」。本国ドイツからオリジナルジンギスカンのマルチデータの貸し出し許可が下りたため、急遽制作されたこのミックス。約30年の年月を超えて生まれたこの作品は、すべてのジンギスカン好き必聴の作となっている。

文字にしただけでもお腹いっぱいになりそうな予感だが、実際に聴いてみると、本当にお腹いっぱいになる。というか、濃い。やたら濃い、濃い、濃い。本当に濃いアルバムだ。

なお、このアルバムのリリースを記念して、12月12日に新宿ロフトプラスワンにて『ジンギスカンだらけ』なトークイベントが開催される。当日は、オリジナルから川崎麻世、Berryz工房、スラッシュメタルまでさまざまな楽曲(もちろん「ジンギスカン」限定)がかけられ、「ジンギスカン」だらけの大ディスコ大会となることが予想される。

▼ ジンギスカン タルタルミックス



【イベント情報】
<年忘れ!ジンギスカンだらけのB級ディスコ大会。(ヒツジもあるよ!)>
日時:2008年12月12日(金) OPEN 18:00 / START 19:00
場所:ロフトプラスワン
価格:1500円(飲食代別)当日のみ
※当日特別メニュー、ジンギスカン料理あり
出演:ダンス★マン、萩原祐子(音楽評論家)、橋本慎(UP-FRONT WORKS)、DJ ARAKI、他ゲストあり

◆『ジンギスカンだらけ』 特設ページ(試聴あり)
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