OCEANLANE、新作『CROSSROAD』で交差するものとは?

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2008年11月のマキシシングル「Look Inside The Mirror」に続き、年明け早々1月7日にOCEANLANE、4作目のフルアルバム『CROSSROAD』がリリースとなる。

ポップなメロディを真ん中に、4人のメンバーの呼吸もバッチリ、バンド感ある伸びやかなサウンドに磨きがかかっている。リアルタイムで接してきた90年代以降のロックと60年代から続くロックがクロスし、彼らならではの新鮮かつ王道感に溢れた作品。音楽と音楽、そして人と人とが出会い、刺激し合い、新たな道を歩んで行くことの素晴らしさ、『CROSSROAD』はまさにその道の途中を鮮やかに描いているようだ。武居 創(Vo、G)と直江 慶(G、Vo)に話を訊いた。

■OCEANLANE「Shine On Me」フルPV

――新作、ポップでメロディアスなのは変わらないけど、すごくタフになっている感じがしました。

直江 慶(以下 慶):うん。自分達でも今までより濃くなってると思います。ポップでキャッチーなんだけど、でも今までより濃くなってるんじゃないかなって。

――2008年はカヴァー・アルバム『Fan Fiction』やマキシシングルのリリースもあったし、ライヴも数多くて。そういう中で今作のレコーディングはどういうふうに進めていったんですか?

武居 創(以下 創):今回のレコーディングは7月と11月、2回に分けて録ったんです。だから、むしろジックリ作れたんですよ。

慶:忙しかったから2回に分けたんじゃないんですよ。ちゃんと計画して決めてて。同時に、リリースやライヴとバンド自体はかなり活発に動いてたわけで。それも作品に反映されてるかもしれない。こう、ノッてる感じが出てる(笑)。

――うん。躍動感がありますもんね。では、レコーディングを2回に分けて良かったことは?

創:今までは割と一気に集中して録ってたんですね。でも、一気に集中しちゃうと全容が見えにくくなる。濃く向き合える分、全体像が見えにくかった。今回はワンクッションを置いた結果、アルバム全体を見渡せたし、1曲1曲に対しても深いアレンジができたと思うんです。

慶:今までは書いた曲を全部収録してるぐらいの勢いだったんですけど、今回は時間をかけた分、曲が多く作れて、そこから選ぶって作業をした。だから、作品のバランスを考えられて。

――あと今作、もちろんメロディが真ん中にあるんだけど、メロディありきで音があるんじゃなくて、バンドの音があってメロディが生まれたんじゃないかって。つまりバンド感が増してる。

創:それはあるかもしれない。一体感を感じつつ、各楽器のプレイも活きてると思うんですね。それがバンド感になってる。

慶:曲作りの仕方が徐々に変わってきてるからかもしれない。以前は創と俺が各々で1曲全部仕上げてくる感じだったけど、今はメロディは各々で作るけど、そこから先はメンバー4人で作っていくから。

創:だから、メンバー全員が納得した曲じゃないと収録しない。今作は全員が全曲納得した。そういうとこでバンド感が出たのかなと思う。

――うんうん。ところで中身ですが、前半を飾る3曲はストレートなロック・チューンでアルバムの幕開けに相応しい。特に「Shine On Me」の“ウォウォウォ”って掛け声は意外ですよね。なんか掛け声とか照れそうなイメージだけど(笑)。

慶:確かに最初はちょっとハシャギ過ぎじゃない?って思った(笑)。でもライヴで今まで以上に一体感や開放感を感じたいなって。今、ライヴがすごく楽しいんですよ。ライヴって自分を開放できる場なんですよ。それと同じ気持ちをオーディエンスにもっと感じて欲しくて。そういう気持ちで作った曲で。

創:あとやっぱり、この3曲はアルバムを象徴してるというか、今の僕らの気分が素直に出てるかもしれない。

――「I'll Be Around」のストリングスもいいですよね。パーッと開けていくイメージで。ストリングスって一般的には美しさを表現する音だけど、ここで鳴ってるストリングスは拳を突き上げたくなるような音で。

創:うん。ストリングスって強さも出せるんですよね。強さと優しさを同居させたいなって。

――アルバム中盤では、もしかしたらOCEANLANE初期に作っていてもおかしくないような、陰影のある曲もあります。でも、初期とは違いますよね。初期の頃は内面性を歌ってたと思うけど、今は外を見ている感じがある。

慶:変わっていく部分と、同時に変わらない部分っていうのもあるんでしょうね。変わらないものも全然否定してないし。いい意味で、昔の感じを忘れたくないって気持ちもあるんですよね。

――うん。だからむしろうれしかった。初期の頃に持ってたものが、ちゃんと成長して存在してるっていうのが。

慶:うん。僕ら、ガラッと変化していけるほど器用じゃないですしね。成長はしていきたいけど、最初の頃の気持ちも忘れたくないし、出てきてしまうんだろうし。

創:ただ、ためらいはなくなったよね。何かを守ろうとか自分達はこうあるべきだとか、そういうことは意識しなくなってきた。あとジャンルにとらわれたくないとも思う、そこは意識してそう思ってるかもしれない。じゃあ、今のOCEANLANEが何を意識してるかというと、クオリティを上げていくこと。例えばメロディは自然に出てきたものが一番いいと思ってるんだけど、それをどう良くしていくかっていう。そこは意識してる。

――OCEANLANEはエモやUSインディーからスタートして、今は王道感や普遍性が増してると思いますが、時代性というのはどう考えてます?

慶:それは結局、意識することじゃなく、僕らはやりたいことをやるだけで。時代性はその結果に過ぎないと思うんですよ。

――ちょっとカッコイイ言い方をすれば、時代によって音楽を作るんじゃなく、作った音楽が時代を作っていくという?

慶:そうだと思います。

――だから、いくら王道感ある音になってきても、90年代以降の音で育ってきたからこその、みずみずしさがありますよね。

慶:うん。やっぱりそこは大事にしたいですね。王道感といっても、僕らの中を通過した王道感。あと俺ね、今作、個人的にはウキウキ感があると思うんですよ。恋してる感じがありますよね(笑)。

――あ、そういえば今回の歌詞、訳詞にすると、“彼女”とか“あの娘”よりも、“君”が多くなってないですか?

創:多いですね。それは特定な個人に向けてではなくて、聴き手各々にとっての“君”で。なんか彼女とかより近い感じすると思うんですよ。“君”と“僕”っていう近い距離感の言葉を使って普遍的なメッセージを伝えたいってのがあって。なんていうか、自分にとってリアルなんだけど、でもいろんな人に共感できるような。

――あぁ、わかります。自分にとってリアリティがありながら、いろんな人に届くような、また時代を限定しないような表現ということで。それはOCEANLANEが目指す音楽であり。

創:うん。個人から発せられるものだけど、でも多くの人に届いて時代を超えるような普遍性があるもの。そういう音楽って素晴らしいですよね。

――では最後に、今作について改めてメッセージを。

創:時間をかけたし、時間をかけたことによって言いたいことやバンドの姿が出せたと思うんです。でも完成された金字塔みたいなものではない。それより次につながっていくアルバムになってると思う。

慶:やっぱり聴いた人もウキウキして欲しいな(笑)。

取材・文●遠藤妙子

■ツアー情報
<CROSSROAD TOUR>
2009年2月1日(日)埼玉 HEAVEN'S ROCKさいたま新都心
2009年2月8日(日)高崎 Club FLEEZ
2009年2月20日(金)千葉 LOOK
2009年2月21日(土)水戸 LIGHT HOUSE
2009年2月28日(土)札幌 COLONY
2009年3月7日(土)郡山 #9
2009年3月8日(日)宇都宮 HELLO DOLLY
2009年3月13日(金)新潟 JUNK BOX mini
2009年3月14日(土)富山 SOULPOWER
2009年3月15日(日)金沢 van van V4
2009年3月17日(火)岡山 PEPPER LAND
2009年3月18日(水)松江 eurus
2009年3月22日(日)長崎 Be-7
2009年3月23日(月)福岡 DRUM SON
2009年3月24日(火)宮崎 SR BOX
2009年3月26日(木)松山 SALONKITTY
2009年3月27日(金)高松 DIME
2009年4月2日(木)盛岡 CLUB CHANGE
2009年4月3日(金)秋田 LIVE SPOT 2000
2009年4月4日(土)八戸 ROXX
2009年4月5日(日)仙台 MACANA
2009年4月10日(金)名古屋 CLUB QUATTRO
2009年4月11日(土)心斎橋 CLUB QUATTRO
2009年4月15日(水)赤坂 BLITZ[CROSSROAD TOUR FINAL]
[総合問合せ]VINTAGE ROCK std.
03-5486-1099(平日12:00-17:00)
◆チケット詳細&購入ページ
◆VINTAGE ROCKウェブサイト
◆OCEANLANEオフィシャル・サイト

■BARKS★ARTIST http://a.barks.jp/
※OCEANLANEはBARKS★ARTISTの参加アーティストです(月額315円有料・会員制)
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