松下奈緒 20年向き合って、ピアノに捧げた12曲。3rdアルバム『pf』特集ツイートシェア2009.2.3 18:27松下奈緒 音楽原体験を語る!20年向き合った、ピアノに捧げた12曲 3rdアルバム『pf』特集特集TOPへ>>INTRVIEW>>OFFICIAL SITEEPICレコードジャパン 公式サイト<< 特集TOPへ12>> 次のページ松下奈緒 音楽原体験を語る――さて、3rdアルバム『pf』(ピーエフ)をリリースされますが、今の感想を?松下奈緒(以下、松下):“今の自分をすべて出し切った”という感じです。それと3歳からはじめて20年間の付き合いになる、ピアノへの贈り物です。全曲オリジナルというアルバムも初めてですし、それがすべてピアノ曲というのも、自分にとって特別に意味があるものです。――1stアルバム『dolce』、2ndアルバム『poco A poco』とリリースされた後、“今の自分”を表現すると?松下:それぞれ、自分の曲を必ず入れるようにしてきました。映画『チェスト!』でほぼ全曲自分で作曲し、その後、“アルバム全部オリジナル曲でいきたい!”と思ってアルバムを作り始めたのですが、これが大変で。途中すごく後悔しました(笑)。7月から10月の4ヶ月かけて作ったんですが、ドラマの撮影と重なっている時期もあったし。今まではドラマと音楽を同じ時期にやることも多かったのですが…。撮影が終わってレコーディング・スタジオに入るとか。今回、途中からはアルバム制作に集中した時期もあって、今まで以上に集中できた部分と、自然にできていた気分転換が難しいこともありましたね。自分の身を削る感覚もありました。曲づくりは、今までよりも、ピアノに向かう時間を減らしました。ピアノにすぐに向かうと、自分の好きな行き方に指が動くので。曲で何を表現するか決めて、例えば「ジョビンと違う私なりのボサノヴァのピアノ曲」(Ceu Azul)とか…イメージを先に感じて頭の中で音楽に変えていくやり方を、自分なりに見つけましたね。その中で湧き上がる感情をピアノのフレーズにのせていく。“作り手の感情が動かないと、聴く人にも伝わらない”と、今までより強く思いました。喜怒哀楽がつまっている感じです。――曲を作る動機としてボサノヴァのお話がありましたが、他にはどういう作り方をしましたか?松下:映像音楽がとても好きなので“映像を感じさせる音楽”は意識しましたね。例えば、あるテレビ番組の企画で作った曲「夏の思い出」は自分の子供時代をイメージしました。育った場所は自然が豊かな田舎で(笑)。近所の丘や、小道、子供たちで作った秘密基地とか、何故か主人公は少年に変えてイメージしたのですが、丘の上から見た夕陽の映像とか、客観的にカメラ割りをして(笑)。走っている後ろ姿、ここからは顔の寄り、沈む夕陽…、みたいにイメージの中で動かしてみる。そこから自分が感じたことを思い出してメロディに変えていきました。“記憶の中の風景”ですね。▲ページの先頭に戻る謝恩会で演奏した「Can you celebrate ?」――ピアノとの出会いは3歳だったと聞きますが…その後どんな音楽体験をされましたか?松下:母がピアノの先生でしたので。自然にピアノを弾いてました。椅子によじ登って弾く感じでした。家では朝、必ずラジオから音楽が流れてました。アース・ウィンド&ファイアーの「September」は、幼稚園のころに“カッコいいな”と思ったダンス・チューンです(笑)。ドリカムさんも聴いてましたし、ラジオの天気予報だったデヴィッド・フォスターとかも好きでした。――幼稚園でEW&F(笑)! 最初に買ったCDは何ですか?松下:安室奈美恵さんの「Can you celebrate ?」です。この曲は小学校の謝恩会で突然「ピアノを弾いて」と言われ即興で弾いた曲です。それまでピアノの発表会は何度も経験し、発表会はみんな聴きに来ていて必ず拍手をもらえたけど、この日のようにハプニングで弾いて、拍手をもらったのは特別な体験でした。――ライヴ感ですか? 今ライヴで弾いている原体験とも言えますね。松下:そうかもしれませんね。音楽ファン以外にも聴いて欲しいと今でも思っていますから。――“ピアノをやめたい!”とか思いませんでしたか?松下:そうですね。何度も思いました。週に3日ぐらいレッスンやグループ・レッスンがありましたから。土曜日のレッスンは朝6時に先生のお宅に行って、それから学校へ行ってました。別の日は学校が終わってからも電車で片道1時間半ぐらいかけて通っていたので、家に帰るのは夜遅くなります。“遊べなくてやだ!”が“ピアノしかない!”に変わったのは高校ぐらいでしょうか。――ハード・スケジュールですね。松下:でも、音大やプロを目指す人は、もっと大変でしょ? コンクールを受けたり。私は、音大に行こうと決めたのは、これでも人より遅くて。それからの準備が大変でした(笑)。――女優になりたいと思ったのはいつ頃ですか?松下:小学校のとき、テレビで見た『ロングバケーション』で山口智子さんに憧れて。女優になりたいと思いました。でも、周囲には“女優になりたい”なんて言えませんでした。その後、高校のときに今の事務所の人からお話がありました。ただ、今までやってきたピアノをやめる決断ができませんでした。今までの時間がゼロになってしまう気がして。“音楽大学に入るまで待ってください”と返事をして、それから本格的に音楽大学を目指しましたね。<< 特集TOPへ12>> 次のページ▲ページの先頭に戻る前のページへ2/3 ページ記事の続きを読むこの記事をツイートこの記事をシェアこの記事の関連情報松下奈緒松下奈緒松下奈緒、3年ぶりオリジナルアルバム『FUN』発売+全国ツアー開催【ライブレポート】<STAND UP! CLASSIC FES2019>1日目、ピクニック感覚で楽しむクラシックMay J.の新曲、松下奈緒出演のアイフルホームCMに起用松下奈緒の音楽家としての素顔に迫るNHK『SONGS』5/26放送ファンモン、ドラマ『早海さんと呼ばれる日』主題歌担当。恒例のCDジャケットは松下奈緒阿部芙蓉美、新曲が松下奈緒主演NHKドラマEDテーマに松下奈緒、全国ツアーが今秋DVD化松下奈緒、“ゲゲゲの地”でコンサート「音楽で勇気づけたい!」桑田佳祐、ドラマ『CONTROL~犯罪心理捜査~』主題歌に