JUJU、さまざまな“愛”のかたちを綴った2ndフルアルバム『What's Love』リリース大特集

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[BARKS FEAUIRE] JUJU 2ndフルアルバム『What's Love』リリース大特集

JUJUの切なくも力強いヴォーカルが紡ぎだす 人間が奥底に秘めた感情の機微

INTERVIEW-01

去年1年間、毎回違った方向性の楽曲をシングルとしてリリースできたのは有り難いなぁって思います

――BARKSでのインタビューは2年ぶりになりますけれど、その間にJUJUさんの状況もかなり変化したんじゃありませんか?

JUJU:何が変化したってわけでもないですね。あ、でも、ギャル然とした人に「JUJUさんですか?」って声をかけられる回数は増えました。で、「違いますよ」って答えると「え~っ! またぁ」とか言うくせに、「そうですよ」って言うと「マジで!?」ってキレられる。それくらいですね(笑)。

――困りますね(笑)。でも、「素直になれたら」のブレイクで、周りの期待が大きくなったりはしませんでした?

JUJU:しないですね。ウチのスタッフってヒットに慣れてないんで、「素直になれたら」がオリコンでデイリー2位になったときも、私の顔を見て「ヒット歌手風情?」とかからかってくるんですよ(笑)。でも、おかげでホント好き勝手やらせてもらえてますし、有り難いことにタイアップのお話などもありつつ、去年1年間、毎回違った方向性の楽曲をシングルとしてリリースできたのは有り難いなぁって思います。まぁ、おかげでそれを1枚のアルバムにまとめなきゃいけないってことになったときに、「しんどいね」って話になったんですけど。

――……しんどい?

JUJU:だって、まとまりなさすぎるじゃないですか! ただ、いつかコンピレーションみたいなアルバムを作りたいっていう想いは昔からあったんで、それを実現するには逆に良い機会かなと。考えてみれば、デビューのときから毎回いろんなジャンルの曲を作って歌ってきたし、去年から“ジュジュ苑”っていうマンスリー・ライヴを始めたりもして。

――カバーしか歌わないっていうライヴですよね。

JUJU:はい。小さい頃からいろんな音楽を聴いて育ってきたし、今でも仕事場で私のiPodをシャッフルで流したりしてると、ジャンルがバラバラすぎて周りに「精神異常をきたすからやめてくれ」って言われるくらい(笑)。だから、どんなジャンルの曲が来ても全部楽しいんですよね。作詞よりも作曲よりも、何より“歌うこと”が一番好きだから。

結局“愛”という憧れを諦められない。その割りには斜に構えてたり、強がってたり

――確かにシングル4曲をとっても、同じバラードとはいえ壮大な「どんなに遠くても…」、アコースティックに抑えた「空」、バンド・サウンドの「やさしさで溢れるように」と、それぞれテイストが違いますし。一転、「素直になれたら」はR&B色の強いナンバーですもんね。さらに今回のアルバムでは完全ロックの「I can be free」や、「My Life」みたいにドジャズな曲もあって、本当に振り幅が広い。

JUJU:「My Life」は去年の6月に出したミニ・アルバムの表題曲なんで、入れる必要がないと言えばなかったんですけどね。ただ、これだけドジャズの曲を入れることによって、私のルーツも見えるだろうし、全曲それぞれに違った種類の“愛”について歌っている曲で構成しようっていうコンセプトもあったんで、そういう意味では「My Life」は外せないなと。これ、歌詞の内容がホントに私そのものなんですよ。

――具体的に言うと?

JUJU::何回も恋はするものの、最終的な幸せに辿り着くこともなく、痛い想いもするし傷ついたりもするんだけど、結局“愛”という憧れを諦められない。その割りには斜に構えてたり、強がってたり……ってところですね。そういう“愛って何だろう?”的なところを体現しているのが「What's Love?」で、これはホント制作の最後の最後にアルバムの1曲目として作った曲なんです。

――タイトルがアルバム・コンセプトを提示してるのはもちろん、JUJUさんのヴォーカルの旨みが抜群に出ているという意味でも、アルバムの幕開けにふさわしい曲だと思います。冒頭のアカペラ&コーラスからして繊細な重なり具合が圧巻で、これは初めてJUJUを聴く人でも一発でヤラれてしまうだろうなぁと。

JUJU:おお! 褒められ慣れてないから嬉しいし、恥ずかしい~!

――じゃ、もっと褒めます(笑)。「Missin'U」とか「U Got Me」みたいなリズム重視のR&B曲でも、メロディの流れが本当になめらかなんですよね。「sakura」も思いっきり“和”な楽曲の上に乗る、イキそうでイキきらないヴォーカルの力加減が絶妙。

JUJU:この曲はヴォーカルに関しても、歌い上げるのでもなくウィスパー系でもなく、柔らかさの中にピン! と張る何かがあるような声――つまり、抑揚は抑えているのに感情がちゃんと伝わる歌い方っていうのを目指したんです。だから、自分で聴いても新鮮ですね。

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