オーレ・ブールード、驚異的な密度で詰め込まれた至極のサウンド

3月4日にリリースとなったオーレ・ブールードのアルバム『シェイキン・ザ・グラウンド』はチェック済みだろうか。
フェイヴァリットにペイジズやクインシー・ジョーンズ、ドナルド・フェイゲン、TOTOといったアーティストを挙げるノルウェイ出身のオーレ・ブールード。そんな彼が作りだしたその作品は、クルセイダーズからエアプレイ、かつてのウエストコーストからスティーリーダンの持つスタイリッシュさにまで及ぶ、至極のサウンドが驚異的な密度で詰め込まれた衝撃の1枚だ。
レーベル資料には「スティーヴィー・ワンダー+ジャミロクワイ+エアプレイ=Ole Borud!」との文字が躍っている。これほどの大風呂敷と笑われてしまいそうなキャッチコピーがそのまま納得できてしまうサウンドがアルバム全編に並んでいるから恐ろしい。こんなサウンドが新人アーティストからポッと出てくるなんて、ノルウェイってどんな国なんだ?
まずは彼のマイスペースかiTunesで試聴していただきたい。素直に1曲目から聴いていただければOKだ。最初の10秒で打ち抜かれることだろう。そのときに感じるワクワク感と期待感をサウンドに委ねていただいてかまわない。その通りにBメロへ推移し、期待を裏切らない極上のサビへ曲は展開を見せる。もうそれだけで、オーレ・ブールードの類まれなる“才”が実感できるというものだ。
全13曲、全てがハイクオリティ。とんでもない才能の誕生である。
実はCDリリースと並行して、iTunesではアルバム全曲が900円という破格の価格で販売されている。性急な話だが、2009年アルバムのベスト10の枠はひとつ埋まったことになる。
『SHAKIN’ THE GROUND (シェイキン・ザ・グラウンド)』
2009年3月4日(水) POCE-30010
\1,980(税込)